感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
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今でいう当事者運動の原点ともいうべき世界でも珍しい患者自身の運動の歴史を学ぶことができます。特に結核患者が非人間的扱いを受けている中で、患者運動の果たした役割、人間裁判とも言われた朝日訴訟で中心担った歴史的意義など、とても貴重な資料的価値のある本だと思います。また、患者だけではなく医師や看護師、様々な民主団体との共同が大切だったことも学べます。「そこに一人でも患者が居るかぎり運動を続け、一人の療友も泣かさない」という精神は、日本の社会保障の歴史に大切なものを残したんだと感じました。2013/10/19