出版社内容情報
来日宣教師の医療伝道とキリシタンの死の看取りに見るホスピスの意味,中世から近世にかけての老人介護の実態を探り,今日の在宅医療や尊厳ある生と死を問い直す。
内容説明
〈ホスピス〉とは何か、その歴史的起源と意味を、来日宣教師の医療伝道とキリシタンの看取りの作法に探るとともに、中世および近世の伝統的な老人観と老人介護の実態を追究し、高齢化社会における在宅医療・臓器移植のあり方、豊かな老後と尊厳ある死について問いかける。
目次
第1部 ホスピス・ケアの思想と歴史(ホスピスと尊厳ある死;戦国期のホスピス・ケア;癒しの行為に込められた意味;幕末・明治期の医療環境と伝道)
第2部 老い観と老人ケアの思想史(中世の老い観;来日外国人の見た近世の老人;『老人必用養草』が教える老いの養い;『病家示訓』にみる医者選びの心得;『病家要論』の家庭医学)
第3部 現代医療の歴史と課題(死を取り込んだ医療への不安;在宅医療、その歴史と現在;医療史のなかの仏教)