内容説明
序論で方法論を述べたのち、第一部ではヘルダーリン後期讃歌の誕生を告げる作品と頂点をなす作品を分析。第二部では詩論をめぐる研究史批判と詩学構想の解明を展開する。
目次
文献学的認識について
別の矢―讃歌の後期様式の成立史に寄せて
かれその人、祝祭の王―讃歌『平和の祭り』
擬古典主義の克服―一八〇一年一二月四日付ベーレンドルフ宛書簡
ジャンル詩学と歴史哲学―シラー、シュレーゲル、ヘルダーリンについての補説を付す
付録『悲劇の意味』(本文と注解)
著者等紹介
ソンディ,ペーター[ソンディ,ペーター][Szondi,Peter]
1929‐71年。ブダペストに生まれ、第二次大戦末期の強制収容所体験ののち、チューリヒ大学で『現代演劇の理論』によって学位を取得。教授資格論文『悲劇的なるものをめぐる試論』をベルリン自由大学に提出し、65年から同大学一般文芸学・比較文芸学科教授。ルカーチ、ベンヤミン、アドルノらと呼応する歴史意識のもとに、独自の文芸解釈学を構想する。文芸学の危機的状況を乗り越えるべく、文学作品の美的形式と歴史的内実の弁証法的相互作用の解明をめざし、精力的な研究活動を展開した。71年、ポール・ド・マンの後任としてチューリヒ大学への就任が予定されていたが、ベルリンのハーレンゼーにて謎の死をとげる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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