叢書・ウニベルシタス
承認をめぐる闘争―社会的コンフリクトの道徳的文法

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  • サイズ B6判/ページ数 253,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588007705
  • NDC分類 361.1
  • Cコード C1310

出版社内容情報

愛,法(権利),尊重という三つの承認形式に基づく初期ヘーゲルの思考を援用し,ハーバーマスのコミュニケーション論を批判的に展開させる批判理論の地平を目指す。

内容説明

愛、法(権利)、尊重という三つの承認形式にもとづく初期ヘーゲルの思考モデル「承認をめぐる闘争」の論理を援用して、ハーバマスのコミュニケーション論をまさに批判的に展開させて行く新たな“批判理論”の地平をめざす。フランクフルト学派第三世代を代表するホネットの問題提起の書。

目次

第1部 歴史的な想起―ヘーゲルの本来の理念(自己保存をめぐる闘争―近代の社会哲学の基礎づけ;犯罪と人倫―ヘーゲルの間主観性論の新たなアプローチ;承認をめぐる闘争―ヘーゲルのイェーナ実在哲学の社会理論)
第2部 体系の現在化―社会的承認関係の構造(承認と社会化―ミードによるヘーゲルの理念の自然主義的な転換;間主観的な承認のモデル―愛、法、連帯;人格の同一性と尊重の欠如―暴力的抑圧、権利の剥奪、尊厳の剥奪)
第3部 社会哲学的な展望―道徳と社会的発展(社会哲学的な伝統の軌跡―マルクス、ソレル、サルトル;尊重の欠如と抵抗―社会的コンフリクトの道徳的論理;人格的統合の間主観的条件―人倫の形式的構想)

著者等紹介

ホネット,アクセル[ホネット,アクセル][Honneth,Axel]
1949年ドイツのエッセンに生まれる。ボン、ボッフム、ベルリン自由大学で哲学、社会学、ゲルマニスティーク等を学ぶ。ベルリン自由大学に『権力の批判―ミシェル・フーコーと批判理論』を博士論文として提出。その後、シュタルンベルクのマックス・プランク研究所に移り、84年にフランクフルト大学哲学科助手。ユルゲン・ハーバマスの強い影響下で、現代社会理論の構築に専念。91年よりコンスタンツ大学哲学科教授、92年秋からベルリン自由大学政治哲学教授。現在はフランクフルト大学哲学研究所の社会哲学教授をつとめ、“社会研究所”の所長も兼ねている

山本啓[ヤマモトヒラク]
1947年山形県生まれ。中央大学大学院法学研究科博士課程修了。金沢大学法学部教授を経て、現在東北大学大学院情報科学研究科教授。専攻:政治学、公共政策論

直江清隆[ナオエキヨタカ]
1960年埼玉県生まれ。東京大学大学院理学系研究科(科学史・科学基礎論)博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員、九州看護福祉大学助教授を経て、現在山形大学教育学部助教授。専攻:哲学、思想史、科学論
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