出版社内容情報
第一次大戦後,革命の弾圧に暗躍し,ファシズムを準備した義勇軍の研究。男権・家父長的な歴史と文化に突きつけた壮大な否定の書。
内容説明
ナチズムの先駆とされる「義勇軍」の分析を軸にファシズムに親和的な心性の起源を“男性一般”の心理や行動に伏在する器質的な欠陥や障害に探る。
目次
第1章 群衆とその対蹠物(みずからの無意識の具体化としての群衆;性病、伝染する快楽;内部―「原人」としての異物;現実の群衆の諸相;前方に女あり… ほか)
第2章 男たちの身体と白色テロル(セクシャリティーとしごき;戦闘と身体;兵士的男性の自我;「生まれきらなかった者」の自我に関する雑多な考察;自己の境界づけと自己維持としての白色テロル ほか)
著者等紹介
テーヴェライト,クラウス[テーヴェライト,クラウス][Theweleit,Klaus]
1942年、東プロイセンに生まれる。キール大学とフライブルク大学で英文学とドイツ文学を学んだのち、大学を離れ、いくつかの放送局でフリーランスとして働く。学位請求論文である『男たちの妄想』を執筆後はフライブルクに在住し、文学、音楽、映画、メディアと政治、フェミニズム、精神分析などをめぐって独自の文筆活動を続けている
田村和彦[タムラカズヒコ]
1953年、長野県に生まれる。東京都立大学大学院修士課程(独語独文学)修了、現在、関西学院大学教授、専攻は20世紀ドイツ文学、主にトーマス・マン
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