叢書・ウニベルシタス<br> 近代の正統性〈1〉世俗化と自己主張

叢書・ウニベルシタス
近代の正統性〈1〉世俗化と自己主張

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784588006067
  • NDC分類 133
  • Cコード C1310

出版社内容情報

刺激的な近代論を展開する壮大な理論的パノラマ。

内容説明

近代を中世的なものの「世俗化」とする諸見解を歴史的かつ精神史的に綿密に検討・批判し、神学的絶対主義に抗する人間の自己主張としての近代の形成、その正統性を論証する。近代の位置づけという1960年代以降の中心的な思想課題に重要かつ豊富な論点を提示した書。

目次

第1部 世俗化―歴史的不正のカテゴリーに対する批判(概念状況;隠された意味の次元?;宿命であることが露呈した進歩;終末論の世俗化ではなく終末論による世俗化 ほか)
第2部 神学的絶対主義と人間の自己主張(グノーシス主義からの転回の失敗がその回帰の条件となったこと;世界の喪失とデミウルゴス的自己規定;古代および中世における時代危機の体系比較;欺瞞的な神の不可避性 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

20
本書に近代をグノーシス主義の超克として定義している箇所がある。中世のキリスト教神学は、救済の神を世界創造の神から区別するグノーシスの思想を異端として排斥した。グノーシスにとって創造の神は悪しき神デミウルゴスなのだ。ところがキリスト教神学は、アウグスティヌスによる原罪思想もアリストテレスの影響下にある盛期スコラ学も、世界における悪をうまく説明できず、絶えず神の二重性を思考のうちに回帰させてしまう。近代は理性の関心を人間に無関心なものとしての世界に向けさせた。それを説明するのに世俗化のテーゼでは充分ではない。2017/01/08

R

0
中世をキリスト教の宗教支配による暗黒時代ととらえ,ルネサンスにより解放された単純なイメージあえて持っていて読んで,情報と解釈の海に沈没する快感を味わう。2020/09/25

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