出版社内容情報
「進歩」と「開発」という西洋的理想がもたらした社会や生態系への破壊的帰結。カール・ポパーの思想を初めその理想を支える科学的合理主義を根源的に論証・批判。
内容説明
〈進歩〉と〈開発〉という西洋的理想がもたらした社会や生態系への破壊的帰結。相対主義的で歴史主義的な科学観を擁護する立場から、ギリシアの美術と思想を論じ、ガリレオとの教会の戦いを援護し、量子物理学の展開を探り、ポパーの独断を暴きつつ、西洋的理想を支える科学的合理主義を根源的に批判。
目次
第1章 相対主義に関するノート
第2章 理性、クセノパネス、ホメロスの神々
第3章 知識と理論の役割
第4章 創造性
第5章 哲学、科学、芸術における進歩
第6章 知識の矮小化―ポパーの哲学的脱線へのコメント
第7章 マッハの探求の論理とアインシュタインとの関係
第8章 アリストテレスの数学的理論と連続体理論に関するいくつかの観察
第9章 ガリレオと真理の専制
第10章 パトナムと共約不可能性
第11章 文化的多元主義か、勇ましい新たな単調さか
第12章 理性よ、さらば