出版社内容情報
〈文明化の過程〉の理論モデルに依拠し,現代社会において様々に抑圧・嫌悪・タブー視される〈老い〉と〈死〉を社会学的視野から省察,生きることの意味をも問う。
内容説明
〈老い〉と〈死〉の社会学死、避けられぬ事実を人間はいかにイメージ化し対処してきたか。〈文明化の過程〉の理論モデルに依拠し、現代社会で様々に抑圧・嫌悪・タブー視される老化と死を社会学的視野から省察、生きることの意味をも問う。
目次
死にゆく者の孤独
老化と死―その社会学的諸問題の考察
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫またぎ
9
読みやすいエッセイのように感じた。2023/07/15
午後
1
名著2023/09/12
ゲニウスロキ皇子
1
現代社会において死は抑圧されているといえる。それはルネサンスに始まり未だに続いている「人間の個別化」と、「人間の動物的な部分」を排除しようとする「文明化」の過程がもたらした帰結である。死は呪われた部分として、人間から引き離された。そして個別化が進む現在において、死は社会から脱文脈化された個別の出来事であり、その死が持つ意味は個人的なものである。以上を踏まえた時、我々は、著者の「ある人間の人生は、どのような形にせよ他者に対して意味を持つ」という言葉を真剣に受け止めなければならない。2011/02/08
★★★★★
0
なぜ現代人は孤独の中で死を迎えるのか?文明の発展(という言葉は好きではないが)に伴って変容を続ける、人の死をめぐる社会学的考察。2009/03/03