出版社内容情報
経済に基づく諸秩序・価値・思想に支配された近代社会の性質・特殊性を概観し,人間の科学の核としての宗教・神話そして神々不在の脱聖化社会の構造を解き明かす。
内容説明
ジラールの文化理論《三角形的欲望理論》に依拠しつつ、近代社会の性質と特殊性およびその概念を検証する。経済に基づく諸秩序・価値・思想に支配された近代世界を概観し、人間科学の核としての宗教・神話そして神々不在の《脱聖化》社会の構造を解き明かす。
目次
1 記号と羨望(近代経済あるいは万人の万人にたいする戦い;見られるかあるいは見られないか〈見るかあるいは見られるか〉;模倣の欲望のさまざまな姿;自由の論理、愛の論理)
2 稀少性のアンビヴァランス(稀少性と暴力;稀少性と共同体;模倣による危機;稀少性と模倣による危機;暴力と経済;自由主義の伝統;社会的制度化)