内容説明
新しいフィールドの出現―。科学技術の進展が海陸の境界を消し去り、新たな発見が続出している。沈没船や出土品が物語る交流と衝突の歴史、海辺の遺跡群から浮かぶ人々の営み、そして財宝を漁るトレジャー・ハンターたち…。最新の科学的知見を交えながら、水中文化遺産研究の最前線を伝える。
目次
第1部 沈没船から辿る―交流と衝突の歴史(南洋群島の水中戦争遺跡―パラオの事例;元寇沈没船を探る―日本・ベトナムにおける調査;海域東アジア史と航洋船の造船史―海事考古学によるアプローチ)
第2部 アジアの海底から―出土品研究(ベトナムにおける水中考古学の研究と課題;タイ水中考古学調査;フィリピン、パンダナン島沖沈船遺跡出土の土器について;「テクシン・カーゴ」への疑義―マイケル・ハッチャーの策謀)
第3部 多角的視野から見る―研究の現在(大深度水中考古学の可能性を拓く水中技術;水中文化遺産をめぐる日中韓の行政比較―「周知の埋蔵文化財包蔵地」を焦点に;水中文化遺産としての石干見)
著者等紹介
林田憲三[ハヤシダケンゾウ]
1946年富山県に生まれる。1981年ペンシルバニア大学大学院修了。アジア水中考古学研究所理事長、東京海洋大学(ユネスコ水中考古学大学連携ネットワーク)講師。文化庁水中遺跡調査検討委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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