精神科医からのメッセージ
うつ病新時代―双極2型障害という病

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  • サイズ B6判/ページ数 226p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784585052845
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C0047

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内容説明

わが国のうつ病患者数はいまや100万人を超え、『国民的病』となりつつある。その病因は、過労、ストレス、対人関係などで変幻自在にあらわれかつ治りにくい。こうした新しい傾向に対処するため、精神医学のしなやかな感性ときめ細かい実践の重要性を訴える。

目次

第1章 気分障害略史―メランコリーから双極2型障害まで
第2章 軽躁というデーモン
第3章 臨床プロフィール
第4章 治療覚書
第5章 同調性の苦悩
第6章 躁と鬱―その根源に向けて
終章 うつ病新時代

著者等紹介

内海健[ウツミタケシ]
1955年生まれ。1979年、東京大学医学部卒業。その後、東大分院神経科で臨床に従事。1995年から帝京大学医学部精神神経科学教室に在籍。同助教授。専攻は精神病理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ぽんてゃ

9
これは買って何度も読み直す。自分が説明できなかったことが沢山書いていた。無自覚の中にも山ほど躁鬱があった。性格と病気が連続しているって書いていてほぼ躁鬱とは私自身なんだなってよくわからない感情になった。私だからこそこうなってきた。自分の思考は躁鬱的な思考が存在する。だからこそ時間差で落ちるのだけれども双極性障害への理解を深めて徹底して気をつけて素直に医者や自分よりも知識がある人や想ってくれている人の言葉を聞こうと思った。自分だけで考えると変な力が発動して躁鬱的な結果につながる。自分のままで良い。休む!2022/11/13

fishdeleuze

3
双極II型というカテゴリーがなぜ出現したか,そして双極II型とは何か,具体的にはどういうものなのか,治療法は?といった,専門家向けに書かれているが,世にはびこる素人向け啓蒙書をなぎ倒すかのような面白さがある.精神病理学のカテゴリーというのは恣意的なものだなという感想を持ったが,そもそも時代と共に変わっていくものだと思えばそれも納得出来る.いかに時代と共に概念が変わっていくか.そういう意味でも興味深い.「自分のことがあてにならない」という躁うつ病患者の言葉は重い。2010/09/21

石橋

2
病理の先生だからてっきり今はやりの双極性Ⅱ型には批判的な内容なのかと思ったら全然違った。アキスカルがbipolar spectrumとかいって やたらと類型を増やしていったことについては強烈な皮肉を込めて書いているけど、基本的にはⅡ型はあるものとして書いている。確かに臨床場面でもいわゆる双極性Ⅱ型にcategorizeされるべき人がいると思うが、それの疾病性を安易に認めて他の内因性精神病と同列にして薬物療法を推奨するのは賛成できない。・・・なんて治療論をここで書いてどうする私。2012/07/08

nadel

2
最終章はやや唐突かつ性急な記述になっているように思えるが、それ以外については2010年以降盛んにしてきされるようになった「双極性うつ」について、精神医学の歴史も整理・言及しつつ、とてもわかりやすく記述していると思われる。心理学分野でいわれる共依存的性質や同調性、また社会学領域でもいわれる近年の承認欲求との関連性が個人的には気になるところ。2011/05/01

ヘンリー

2
「双極Ⅱ型障害は神出鬼没である」という記述に精神病理学の正しい血統を感じる。読みやすい文章だが、なにしろ考えてることと言ってることが難しい。理解するにも臨床の経験あってこそ、という気がする。2010/09/09

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