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偽装中流―中間層からこぼれ落ちる人たち

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784584136997
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0033

出版社内容情報

「一億総活躍社会」とは、主婦、老人、障害者を的にした「一億総動員社会」でしかない。そして、すべての国民がいつの間にか「下流」になっていたという「総下流社会」が目前に迫っていることを気鋭のジャーナリスト須田慎一郎が警笛を鳴らす。

内容説明

かつて1964年に東京五輪が開催されたのを機に、日本の高度経済成長は加速した。それから半世紀以上がすぎた現在、再び東京五輪・パラリンピックが開催される2020年に向けて、安倍政権は盛り上がりを見せようとしている。しかし、それは偽り、もっと言えばハリボテにすぎない。来る2020年はバラ色の未来ではない。むしろ「2020年問題」とも言うべき問題が山積している。本書ではさまざまな局面における「2020年問題」を解き明かし、そのときに備える心構えや術もお伝えしていきたい。

目次

序章 「アベノミクス第2幕」が意味するもの
第1章 「下流化」していく中流層
第2章 下流が染みつく若者と消えゆく中流ビジネス
第3章 「昔」と「今」を隔てたバブル崩壊前後
第4章 「二極化」を助長する政策
第5章 「一億総活躍社会」とは何なのか?
第6章 こぼれ落ちる中流層を脅かす海外の消費者
第7章 この国で「幸せ」になるために

著者等紹介

須田慎一郎[スダシンイチロウ]
経済ジャーナリスト。1961年、東京生まれ。日本大学経済学部卒。経済紙の記者を経て、フリー・ジャーナリストに。テレビ、ラジオの報道番組等で活躍中。また、平成19年から24年まで、内閣府、多重債務者対策本部有識者会議委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おかむら

42
アベノミクス第1と第2の方向性の違いが経済オンチにもわかりやすく説明されてます。2020年以降の日本はダメになってくらしい。だよなー。非正規雇用の賃金は上がるどころか下がるらしい。だよなー。アメリカのトウモロコシの話は興味深かった。へえー。2016/03/28

シュラフ

32
「偽装中流」というタイトルから下流人種を論じたものなのかと思いきや、自身を中流だと認識する我々を論じたものであった。内容は、将来的な日本のマクロ経済の方向性、グローバル化がもたらす日本経済への影響、などを説く骨太の一冊。注目すべきは、政府が唱える「一億総活躍社会」という言葉のもつ、その意味合い。結局のところグローバル化した経済の仕組みからデフレからの脱却は困難で収入は下がり続ける。旦那さんの収入減を補うためには、奥さんが働いて稼ぐことで世帯収入を維持するということ。最近、話題の働き方改革の背景が見える。2017/05/27

たまご

14
結局経済のみ,収入の多さだけを判断基準にすると,2極化を止められないということでしょうか…. 経済でいうなら,どう差別化を図り,付加価値をつけていくかをメインにしていかないと,トヨタですら低価格競争に陥ってしまうということかと. 他者と比較して相対的な幸福感を得るのではなく,足るを知り,せっかく「only oneな自分」だと思ってるのだから,自分は自分のhappyをみつけることが必要なのでは,と考えました.2016/02/20

まゆまゆ

9
景気を良くする、とはどういう意味かを今一度考えてみる必要がある。かつての総中流社会のように自身の給料がどんどん上がり欲しいモノを得ることができるようになる、ということはない。1億総活躍と称して誰でもできる仕事を外国人と中高年、女性で奪い合いながら世帯年収の増を目指す先に幸せはあるのか、と疑問を投げ掛ける。他人と比較しない暮らしを確立することがこれからの意識として必要なのかも。2016/04/12

Ai Ikeda

8
本書の表題は2章終わりの2行に集約されている。「実際には下流であるにもかかわらず、自らを中流と思い込むことでその地に安住し、その先を考えようともしない現状は、酷な言い方をすれば「偽装中流」と言えるかもしれない」。一億総中流という日本人の過去の幻想に囚われず、将来に備えるにはどうすればいいのか、読めば少なからず役に立つだろう。いささかネガチブだけど、まあだいたいは言うとおりだと思う。2017/01/26

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