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ラストワルツ

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784584136430
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

寂しくても依存しないで生きる。最後のワルツを踊る孤独な二人のように。「停滞と衰退」の国に出口はあるのか?伝説のサバイバル・エッセイ最新刊!

目次

誰も本気になって文化としてのバブルを検証しようとしていない
実はわたしの肺活量は6000近くあった
わたし自身は、夢なんかなかったし、目標もなかった
かつて「ものづくり」などという言葉はなかった
今、「反体制派」はどういう役割を負っているのか
地方のほうが住みやすい?
どこを探しても希望のかけらもない
わたしも、フェラーリを売った
大きさというのは、それだけでパワーなのだ
追い詰められても、バルデラマは自分のプレーを変えなかった
人はみな、横軸と縦軸で、現在の自分を確認する
最近、読書量が減った
いずれにしろ、遠い過去のことだ
作家でなかったら、とっくに職場や組織から追放されていただろう
わたしはなぜ髪が多いのか
役割は終わったが、別に寂しくはない
メディアの内部に「わかってない人々」が増えている
ラストワルツ

著者等紹介

村上龍[ムラカミリュウ]
作家。1952年、長崎県生まれ。武蔵野美術大学中退。在学中の76年に『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞、芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

77
村上龍さんも、いまや60代である。この本には、確実に刻まれたシワの目立つ作家のポートレイトが数葉あり、文章には“歳をとった”と思われる老いを吐露する言葉が繰り返し出てくる。それを包み隠さずに吐露しているのが、また面白い。これは、人生終焉に向かう龍さんのラスト・ワルツなのか、そんなことはない。いまの社会のありようをきちんと見て、鋭いところを抉っている。これからも毒のある言葉を放ってほしいものだと思う。2015/09/27

starbro

34
村上龍は数十年に渡って読んでいる作家の一人です。しかし今回の村上龍は衰え過ぎです。40年近く書いていると勤続疲労になるのでしょうか?村上龍が浴室のTVでTVショッピングを見ている話なんか読みたくありません。村上龍より年上ですが、北方謙三の方がよっぽど元気です。YouTubeにアップされている本書のタイトルにもなっているグレースケリーのラストワルツは素敵ですが、村上龍の格好つけのポートレイトはいただけません。どうせ載せるならグレースケリーでしょう!2015/05/19

ロマンチッカーnao

22
老いについて書かれている文章が印象に残った。この国の老い、そして自分自身への老い。62歳になり、60歳の定年が妥当であるとの認識を持った村上龍さん。心も肉体も老いたとの吐露。音楽、文学、映像、サッカーへの興味の減衰。自分自身が老いておっている現状を素直に書き、その上で、この国全体が老いていき、衰退しているのに、なんの対策もなく、出口のない現状。しかし、じゃどうしたらいいのか。それについても、わからない。の一言で終わる。村上龍さんを読み続けて来た、僕にはとても寂しく感じました。しかし、小説を書くエネルギーは2015/09/17

しゃが

18
TV番組『カンブリア宮殿』のラストに村上さんが原稿用紙に収録後の思いを書くシーンが好きだ。先を見据えた視点が好きだ。久しぶりにエッセイも読んでみたくなり手にしたが、深さを感じられず残念だった。「蔓延」が嫌いだと言う彼は一歩先に「意味のない停滞」に身をゆだねようとしているのか。TV・新聞も見ず、小説を読むことも苦行だと語る。フレッシュトリュフは1㎝の厚さにスライスするのが常道なのだそうだ。彼が今を憂う「場」と私が憂う場は大きな違いがあった。バブリーなエッセイで終わった。2015/05/26

ブルー

17
今の日本は迷っている。若者も老人もみんな迷っている。村上龍も迷っている。みんなどこへ向かってゆくのだろう。わからない。2016/09/02

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