内容説明
情報が飽和するサイバー空間において、陰謀論と終末論は、個人の恐怖や不安を養分とするかのように際限なく肥大する。フリーメイスン、イルミナティ、ユダヤ人、ヴァティカン、アメリカ政府など、陰謀論に繰り返して登場する面々は、いろいろな組み合わせで使いまわされる。やがて、そこに擬似科学を駆使した陰謀論が入り込む。事件の解説型陰謀論から、メガ陰謀論、終末予言型陰謀論へと進化する。無数の陰謀論と終末論を前にして、伝統的な知性による取捨選択は容易ではない。「世界は悪意に支配されている」という考えと、人はいかに付き合うべきなのか。
目次
第1章 終末論はいかにして生まれたか(一神教と世界の終わり;キリスト教の終末論 ほか)
第2章 グローバル化する現代の終末論・陰謀論―陰謀論カフェ「ティーパーティ」にて・その1(現代の十戒―ガイド・ストーンズ;偽情報検証サイト「ホークス・バスターズ」 ほか)
第3章 陰謀論はいかにして生まれたか(陰謀論の二つのタイプ;陰謀論のはじまり―フランス革命とフリーメイスン ほか)
第4章 陰謀論の心理学―陰謀論カフェ「ティーパーティ」にて・その2(陰謀論の言説の2つの特徴;陰謀論者は歴史の外に立つ ほか)
著者等紹介
竹下節子[タケシタセツコ]
東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学比較文学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を修める。比較文化史家・バロック音楽奏者。フランス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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