平凡社新書
ビートルズは音楽を超える

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 239p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582856910
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0273

出版社内容情報

階級横断的な概念「ミドルブラウ」をキーワードに、ビートルズとお笑いの関係、彼らの身ぶりや言葉・歌詞を丹念にたどり、音楽を超えた歴史的意義と普遍性について論じる。

内容説明

少女たちが音楽を聴かずに絶叫したのにも理由はあった。音と声のほかに、身体の動きがあり、言葉があった―。階級横断的な概念「ミドルブラウ」をキーワードに、ビートルズとお笑いの関係、彼らの身ぶりや言葉・歌詞を丹念にたどり、音楽を超えた歴史的意義と普遍性について論じる。20世紀文化史の中のビートルズ。

目次

第1章 ビートルズと二〇世紀英国ミドルブラウ文化(階級の困難;ビートルズを魅了したグーンたち;ミドルブラウとは?;ジョン・レノンはラディカル・ミドルブラウ;ポール・マッカートニーはもっとミドルブラウ)
第2章 笑うビートルズ(イギリスの「お笑い」;ビートルズの喜劇精神;言葉を超えた創造性;ビートルズと「お笑い」文化;ビートルズとジャズ)
第3章 つながる孤高と叡知(ビートルズの「つながる力」;『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』;映画『マジカル・ミステリー・ツアー』;「つながる孤高」から「つながる孤高へ」)
エピローグ ビートルズは危険でもある

著者等紹介

武藤浩史[ムトウヒロシ]
1958年生まれ。英国ウォリック大学大学院博士課程英文学専攻(Ph.D.)。現在、慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大泉宗一郎

15
本作が研究対象としているのはビートルズの音楽性ではなく、ビートルズという一団体が生み出した文化的側面であり、学問的分析という視点で切り取られた世界観が、巷にあふれるビートルズ本と印象を異にしている。イギリス階級史と中流階級文化についての圧倒的情報量と、展開するめくるめく文化論にはひたすら感服させられた。が、個人の特徴が集を成しながら軋むことのないグループ形態の完成を解説するための証左がいささか強引の感があり、歌詞についての言及も、抽象的表現から導かれるあまたの解釈の一つに過ぎず、ちょっとばかり不満も残る。2017/01/13

太鼓

7
ビートルズはあまり聴かないのですが、これをきっかけに聴いてみたくなりました。音源自体は家にあるので(なぜか今まで聴いていなかった)。ビートルズが売れたのは圧倒的にポップだったからだと思っていました。そこに少しだけ別の解釈が加わりました。2016/01/30

Mariyudu

2
ビートルズメンバーの生い立ちにおける社会的階級についてネットで調べていたら、著者の記事にたどり着いて迷わず本書ゲット。英文学研究者の立場から展開される論の数々は、歴史・社会学的な切り口への期待とはいまいちマッチしなかったのだけど、最後までそれなりに興味深かった。大したビートルマニアでも無いのに、とそこかしこで恐縮されているが、逆に圧倒的な専門領域を持つ人が語るビートル論は半端なマニアより百倍面白いことを証明している。タイトルがどうもインパクト弱くて勿体ないけどw2020/04/11

tona

2
ビートルズを聴かずにはいられない。ロレンス研究者である武藤先生のビートルズ論。『愛と戦いのイギリス文化史』の方でも同様にビートルズについて論じていたが、ここでは「ミドルブラウ」という階級概念を中心に更に発展した形でビートルズを読み解いている。個人的にはビートルズ云々というよりも1920年代に登場した「ミドルブラウ」という概念とブルームズベリーグループの関係や戦後のyouth cultureとの関連が興味深かった。2013/11/04

kenkou51

1
ビートルズをイギリスの歴史や文化から考察した本。切り口が他のビートルズ関連の本とは違う視点から考察していて面白かった。特に第3章の歌詞からの考察が面白く、もっとたくさんの歌詞で解説を知りたくなりました。2018/04/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6869640
  • ご注意事項