内容説明
銀行という組織は「堅い」とか、「融通が利かない」と評されることが多い。それはカネを扱う「特殊な」商売をしているからである。さらに、その特殊性や数の少なさが組織を見えにくくさせるだけではなく、彼ら自身が「特殊な」事業を行っていると錯覚し、時に、顧客である個人や企業に対して居丈高な態度になるのだ。わかりにくい銀行という事業体、はたして、その実態とは。
目次
第1部 銀行を解剖する(銀行とは何か;銀行のウチとソト)
第2部 現在の銀行の置かれた状況を知る(最新、大手五行のお家事情;大手に続く第二、第三勢力の課題;実質銀行である信金、信組)
第3部 銀行の喫緊の課題を探る(地方金融機関という呪縛と国際化;他業態からの進出)
著者等紹介
津田倫男[ツダミチオ]
1957年島根県生まれ。株式会社フレイムワーク・マネジメント代表。都市銀行と外国銀行2行で19年間在籍後、外資系ベンチャーキャピタル日本代表を務めたのち、現職。企業アドバイザーとしてM&A、企業防衛、海外進出、新規事業開発などについて幅広い顧客層に助言。スタンフォード大学ビジネススクール卒業(MBA)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kiyoshi Utsugi
30
津田倫男の「大解剖 日本の銀行」を読了しました。 著者は、都市銀行と外国銀行に通算19年間在籍された方で、自分も含めた一般の人には分かりにくい銀行というものの実態を解説されたものです。 ・銀行を解剖する ・現在の銀行が置かれた状況を知る ・銀行のきつきんの課題を探る の3部構成になっています。 2012年に出版されたものなので、当時とは若干変わっていたりします。例えば当時は三菱東京UFJ銀行だったものが三菱UFJ銀行になっているなど。ただ、大きくは変わらないので非常に参考にはなります。2021/10/22
mitei
25
メガバンクから地銀、信金などあらゆる日本の銀行の業務内容、債務管理を解説した一冊。銀行っていろんなことに手を伸ばしているんだなというのが感想。2012/02/29
スプリント
7
ぼやっと理解していた銀行と信金と信組の業務の違いが整理できました。2016/05/29
リョウ
5
元銀行員がメガバンク、地銀、信金からノンバンク、さらに外資まで、金融機関をとりまく事情を解説する。基本的に銀行を批判する立場。保守的になり、責任をとらない銀行員のマインドの背景は、誰でもできる業務なので失敗が許されないというのには納得。2014/03/21
琴音
4
第1部での銀行の基礎知識や業務について、が分かりやすく書かれており理解しやすかったです。後半は最近の内容についてのことでボリュームがありました。金融事情が複雑になっていることを感じました。2012/02/19