平凡社新書
全学連と全共闘

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  • サイズ 新書判/ページ数 260p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582855524
  • NDC分類 377.96
  • Cコード C0237

内容説明

ほんの四〇年ほど前まで、日本には、革命運動に身を投じる若者が大勢いた。どれだけの若者がそれを今、すんなり納得できるだろう。どうして、学生運動は起こったのか―。遅れてきた世代の著者が探る、六〇年安保から東大闘争への軌跡。希望と怒りに彩られた、もう一つの学生運動史。

目次

第1章 希望が生まれた町―すべては砂川町の基地闘争から始まった
第2章 ターニングポイント―反戦平和から革命運動へと向かう学生たち
第3章 歌に託した明日―学生たちが真の前衛党「ブント」を結成
第4章 新婚さんと愚連隊―希望に満ちた日々に安保改定の足音が近づく
第5章 求めよ、さらば与えられん―一一・二七、国会へ初の突入!安保闘争が幕を開けた
第6章 天国への扉―革命的騒乱とともに安保闘争はクライマックスを迎える
第7章 時代は変わる―安保闘争を忘れた大衆、漂泊する運動家たち
第8章 怒りと省察、そして暴力―安田講堂攻防戦が意味したもの
第9章 美しい東大の私―苦悩深まる東大生たちの闘争の真実
第10章 敗れざる者たちの詩―革命運動はやがて狂気へと堕ちていった
終章 二一世紀のシュプレヒコール―革命家たちが見た夢、革命家たちの今

著者等紹介

伴野準一[トモノジュンイチ]
1961年東京生まれ。筑波大学卒業。IT業界でテクニカル・ライター、コピー・ライター、広告・宣伝、インターネット・マーケティング等に従事した後、ノンフィクション・ライターとして幅広い分野で活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モリータ

11
◆'10年刊。著者は'61年生のノンフィクションライター。当時学生だった人物へのインタビューに基づく内容も。ざっと読む。以下抜き書き。◆当時33歳、医学部助手として闘争に参加した塩川喜信;「彼はまた「東大闘争はある意味で、現役の貴族(教授)対貴族予備軍(学生・院生)の闘争という側面を持っていた」とも語っている。もっとも封建的な労働搾取制度であるインターン制度が、もっとも特権的な職能階級である意思を育てる医学部に残り続けていたことは何かを示唆している。その権益の大きさを知り尽くしている貴族層から、(続)2021/08/03

g_eiru

6
全共闘関係の本は色々手を出してみて、読みにくくて断念、みたいな事が何冊か続いていたんですが、これはメチャクチャ読みやすかった。 全共闘の当事者ではなかった人が書いているので、かなり客観的なまとめになっていると感じる。 内容としては60年安保、東大闘争がメインで赤軍とかの話は薄め2019/12/03

Timothy

6
薄い本であるにも関わらず、一読に丸一日を要してぐったり。特に略語のオンパレードには苦労した。しかし寄り道のない淡々とした概説で、全体の大きな流れが分かったので、入門書として非常に良い選択をしたと思う。それにしても、当時を知らない人間にとってはまるでフィクションのようだ。2015/09/12

YT

6
戦後から70年代の連合赤軍あさま山荘事件までの共産党やら左翼活動の変遷がざっくりわかった。途中、派閥が多岐にわたって名称が覚えられなくなるけどまぁ派閥争いごっこが大変だったんだなぁという印象。 中古本を友人からもらったのだが、途中に「(中核派のアジトを指して)塾!懐かしい!」「(東大闘争を指して)私もいました!!」みたいな書き込みがあっていったい誰が誰に対して書き込んだんだろう。2015/03/06

はぶちえ

5
映像でしか知らない学生運動について、概要を知りたいと思い読んだ。 直前に、本場?であるロシア革命史を読んでいただけに、学生が旗を降って革命の機運を高めるまでは良いが、その先が具体化できなかった(できると思っていなかった)ところに分裂や凄惨な暴力に走ってしまった一因があるのではと感じた。 また、ゲバ棒第一号の出番も初めて知った。最初は角材だったものが鉄パイプへ、そしてより危険なものに変わっていく過程は、まさにその思想の変化を映していた。2020/12/27

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