内容説明
「目から鼻へ抜ける」「頭割り」「目玉を喰う」などのなじみ深いことわざや言い回しが、奇抜な「絵」と絶妙な「戯文」で、楽しく生まれ変わる。幕末の上方で大ベストセラーとなった一荷堂半水作・歌川芳梅画、珍本『諺臍の宿替』の現代語訳、ついに登場。江戸の暮らしと笑いが現代に鮮やかに甦る。
目次
口車に乗る人
江戸へ小便しに行く人/東海道を股にかける
目から鼻へ抜ける人/木で鼻くくる人/眼面(まなこつら)のふし穴
顔が広い人/大金振りまわす人
日を延ばす職人/日切仕事
眼へ入っても痛くない孫/芝居のかぶり付き
人を尻に敷く/尻の毛むしる
口の歯にかかる人/茶臼
わらでしても男は男/足手まとい/小便桶の三番叟
盃廻す/盃の捻じ合い/盃おさえる人〔ほか〕
著者等紹介
南和男[ミナミカズオ]
1927年大阪府生まれ。國學院大學文学部国史学科卒業。元駒澤大学大学院教授。歴史家、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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バニラ風味
20
現代でも多く使われている、昔からの言い回しや語源。江戸時代の大人が使っていたそういうものを、絵図つきで解説した本です。絵図は、歌川芳梅。元は、諺臍宿替(ことわざへそのやどがえ)。臍が宿替えするほど、面白いという意味なので、洒落が効いた、いかにも江戸庶民が喜びそうな内容。結構、下ネタも多いです。江戸庶民ものが好きな方は、ぜひ。2016/10/26
にっし〜
0
江戸の人のコミックだけど、フンフンって納得することも結構ありました。人間の本質は時代が変わってもそんなに変わらないのかもね。ということで今でも十分におもしろいです。2011/01/28
禿頭王
0
☆4。有名なことわざをイラスト化して大ブレイクした江戸時代の本を復刻。「眼へ入れても痛くない孫」ではおじいさんが眼に孫を入れてみたり、「焼き餅を焼く女房」では奥さんが餅を焼いていたり、「寝耳に水」で耳に水をいれてみたり・・・。諺という言葉の世界を笑えるイラストに替えてしまう現代人顔負けのユーモアに、感心しつつも笑わせてもらいました。2020/01/11