内容説明
二〇〇四年のサッカー・アジアカップでは、中国人の間で高まっていた反日感情が一気に爆発した。一方、日本でもここ数年の間、中国脅威論や反中国を煽る言説が目立ち、嫌中ムードが広がっている。両国の感情対立はなぜ、ここまで深刻化したのか?今の状況を打破するためには、何が必要なのか?来日二〇年の中国人ジャーナリストが、日中関係の根本にメスを入れ、今後の関係のあり方を指し示す。
目次
第1章 サッカーで爆発した反日感情
第2章 「反中国」を煽る日本のメディア
第3章 多チャンネル時代を迎えた中国
第4章 無視できないインターネット世論
第5章 中国共産党の危機意識
第6章 中国人から失われた日本への敬意
第7章 人的パイプが老朽化した日中関係
第8章 さらに揺れ動く中国
第9章 日本を知らない「対日新思考」論者
第10章 東アジア経済共同体時代へ
著者等紹介
莫邦富[モーバンフ]
1953年上海市生まれ。作家、ジャーナリスト。上海外国語大学日本語学科卒業。同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた
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