平凡社選書<br> 三くだり半―江戸の離婚と女性たち

平凡社選書
三くだり半―江戸の離婚と女性たち

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582841053
  • NDC分類 322.15
  • Cコード C0021

内容説明

〈三くだり半〉といえば、妻を自由に離縁できる夫、泣く泣く実家に帰る哀れな妻、というイメージがある。つまり、江戸時代の庶民の離婚は、夫による〈追い出し離婚〉いわゆる〈夫専権離婚〉であったという。しかし実際には、妻の〈飛び出し離婚〉もかなりあり、双方の協議をともなう〈熟談離婚〉であった。550通の離縁状の収集・分析を通して、従来の一面的な三くだり半のイメージを破り、江戸時代の離婚の実態を明らかにする。

目次

離婚いまむかし
離縁状と幕府法
「我等勝手ニ付」の離縁状
離縁状と離婚実態
離縁状と子ども・財産・家
離縁状の形態
離婚理由
離縁状の地域性
3行半のこと
なぜ3行半なのか
離縁状いろいろ
帰縁証文
先渡し離縁状
離縁状返り一札
聟養子の離縁状
妾の離縁状
明治時代の離縁状
執心切れ一札

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

邑尾端子

2
かつて「江戸時代では、離婚は夫の専権で、夫から一方的に三くだり半を突き付けられた妻は泣く泣く実家に帰らなければならなかった」とするイメージが根強くあったが、この旧説を大きく転換させる契機をとなったのが高木氏の研究である。現在では「三くだり半はむしろ、妻の再婚を保証するために夫が“書かなければならない”義務的な書式だった」という説が一般にも浸透しつつある。この先駆けとして、現存する離縁状を片っぱしから読み解いて江戸の離婚実態を分析したのが本書である。型通りの三くだり半から様々な夫婦の事情がにじみ出て面白い。2013/08/29

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