出版社内容情報
ローカル線で小さな町を訪ねること、老いてから夢中になった台湾で出会った人たちのこと、そして今も尽きせぬ荷風への思い……。独り迎えた老年の日々を綴る。2015~18年の日記。
内容説明
ひとりローカル線に乗って、降りたことのない町を訪ねること、近年夢中になった、台湾の人たちとの交流のこと、そして深まりゆく、荷風への尽きせぬ思い…。ひとり迎えた老年の日々の「豊かな孤独」を綴る。2015‐18年の日記。
目次
作家と戦争。
三人の台湾人作家。
常総と下妻で顕彰される作家たち。
毎年の北海道旅は釧路へ。
水害から復興する常総を再訪。
駅をめぐる旅。
盛岡と立原道造。
荷風に倣って牛天神に初詣。
尾崎一雄ゆかりの下曽我と蜜柑。
布良から岡山へ、荷風をめぐる旅。〔ほか〕
著者等紹介
川本三郎[カワモトサブロウ]
評論家。1944年東京生まれ。著書に、『大正幻影』(サントリー学芸賞受賞)、『荷風と東京』(読売文学賞受賞)、『林芙美子の昭和』(毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞受賞)、『白秋望景』(伊藤整文学賞受賞)、『小説を、映画を、鉄道が走る』(交通図書賞受賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なにょう
14
おじさんがぶらぶらする話が好きだ。なんということもないところに行って、でもなんか光るものをみつけて、ウンチクをたれる。それを拝聴するのが好きなんだと思う。このおじさんてかおじいさんは電影迷で、すぐ映画の話になる。が、どうしてどうして、なかなか感性が若くて、『君の名は』の名所めぐりまでしたというじゃあないか。★地方のローカル線をめぐる旅。時間と余裕と教養が無いと出来ないよ。なんとも贅沢じゃあないか。★城山三郎さんのつもりで、借りてきた川本三郎さん。結果オーライ。2020/01/04
更夜
11
川本三郎さんの文章は何を書いたものであっても読んで「ほっとする」雑誌『東京人』に連載したものを集めた本で三冊目になるといいます。東京人、といっても東京の事はほとんどなく、タイトル通り、川本さんの好きなもの・・・台湾、ローカル線の話が多く、今年で75歳になられたそうですが、健脚で主に北関東の街をローカル線で訪れています。川本さんは情に厚く、情緒が安定しているから決してどこを見ても、どんな映画を観ても、どんな本を読んでも、音楽を聴いてもとても素直にいい所を見つけ褒める。そっとさりげなく褒める、その姿に感動。2019/12/21
Shimaneko
11
映画(それも洋画)関連の著作しか読んだことがなかったので、わりとガチな乗り鉄っぷりに、まずびっくり。近鉄=近場のローカル線愛好家らしい。最愛の伴侶を亡くして10年、自身も75歳になろうという著者だけに「豊かな孤独」という言葉が胸に響く。タラセア絵画も観てみたいなぁ。2019/07/23
オールド・ボリシェビク
5
映画好き、ローカル線好きにはたまらない静かなるエッセー。妻を亡くした70代男の寂寥もどこか漂う。2019/04/03
マーク
4
39 やはり私に合ってる!一編読むのにスマホ調べまくり、時間がかかって仕方ない! 図書館本故手元に置けないのが悔しい。 ◉御殿場線山北駅 ポッポ居酒屋 ◉桐生 大川美術館 桐生新町 名物ひもかわ ◉水郡線 水田線6月 す常陸大子駅 磐城塙駅 ◉左沢線 左沢駅寒河江駅 慈恩寺 ◉アンジェラ ヒューイット バッハ ⭕️柳橋 とんかつ百万石 ◉勝浦鵜原海岸 公共の宿(閉鎖)三島由紀夫。ジョン・ルカレ寒い国スパイ、回想録 ⭕️漢詩をカルチャーセンターで学んだ! ⚫︎偕楽園の梅見。水戸⇨いわき⇨郡山⇨会津若松 2024/03/25