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出版社内容情報
やくざに直接会って取材しようなどと考える物好きな書き手は、そのころは全くいなかった――やくざ、右翼をテーマとした分野の「先駆者」が、長年の体験を裏話も交えて語る。
内容説明
右翼の巨頭、やくざの親分との邂逅。やくざ、右翼の世界に筆で切り込んだ先駆的ジャーナリスト、半世紀余の仕事と回顧。
目次
第1章 駆け出しのころ
第2章 右翼取材事始め(「室町将軍」三浦義一;「日本のドン」笹川良一;キャノン機関で暗躍した牢人・星井真澄;左右両極を通底する志操)
第3章 やくざ取材事始め(やくざと社会主義運動;忘れがたきやくざたち;山口組取材;やくざと差別)
著者等紹介
猪野健治[イノケンジ]
1933年滋賀県生まれ。新聞・雑誌の記者・編集者などを経て、フリージャーナリストとして活動。その間、日本ジャーナリスト専門学校専任講師として後進の育成にもあたる。やくざ、右翼、総会屋などをテーマとした分野において先駆者的な存在である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nizimasu
6
猪野さんのヤクザ本の中でも戦後のGHQ統治下の日本のドサクサに、大物右翼の三浦義一との関係などつづったなかなか興味深い資料です。取材事始めなので、主題はあくまで今のヤクザではなく、田岡三代目や警察の頂上作戦以前の任侠や右翼が中心。ここでは、政財界との結びつきや児玉誉士夫といった大物のフィクサーなどと笹川良一などの関係性など、現場で取材していた人ならではの距離感で書いていて、往時の人たちの役割や人間相関もかなりわかりやすい。猪野さんが右翼と左翼を結びつけた大川周明の「老荘会」に共鳴していたとは初耳でした2014/05/13
半木 糺
3
著者は長年にわたってヤクザ社会を取材してきた人物である。そんな著者による自伝と取材してきた人物たちの取材録が記されている。圧巻だったのは戦後、「室町将軍」として多方面に絶大な影響力を振るった三浦義一の事跡が詳細に記されている点である。三浦は児玉誉士夫や笹川良一と同等の大物でありつつも、その実像はほとんど明らかにされていない。その意味で、本書は貴重な価値を持つ。三浦が単なるフィクサーではなく、保田与重郎にも歌人としての才能を評価されていたという事実は興味深かった。2016/07/10
SU
1
面白かった。題名と内容が違う。取材録。2014/06/24
田中峰和
1
著者の猪野健治氏は日本のやくざ研究の第一人者と、かの松岡正剛氏が語っている。80歳を超える著者は、直接笹川良一に取材していたり、日本の右翼とヤクザを語れる生き証人。戦後の右翼運動は、6年間の空白後、政治的には親米反共路線からスタートした。マッカーサーが「共産党は侵略の手先」と非難声明を出すなど、急激な反共路線に転換するなか、右翼は生き残りをかけ親米反共化すると同時に企業からの献金を得るため総会屋へと転身していく。三島由紀夫と経団連事件後、朝日新聞社役員応接室で自決した野村秋介など懐かしい名前が続々登場。2014/04/02
onepei
1
もっといろいろなことを見聞しているのだと思うだけに物足りない。 時間や話題があちこちに飛んで追っかけづらかった。2014/03/12