歌帝 後鳥羽院

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  • サイズ B6判/ページ数 405p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582834345
  • NDC分類 911.142
  • Cコード C0092

出版社内容情報

「新古今」編纂、中世屈指の歌詠みとして生き、隠岐流刑の最期をとげた後鳥羽院とは何者だったのか。「歌帝」の真実を追究した評伝。

内容説明

文武に秀で、「新古今」編纂という大事業を成し遂げ、中世屈指の歌詠みとして生きながらも、隠岐流刑という最期を遂げたその波瀾の生涯の真実を、膨大な数の歌の読み込みから追究した、渾身の書き下ろし評伝。

目次

歌帝誕生
登極から譲位まで
蘆田鶴の雲路
無双の相物
長高・幽玄・有心
長柄の文台
鴻徽はばたけど
障子絵の歌
おどろがした
思惑のはざま
建保の浦風
承久撹乱
あなしの風
時のわだち
桂に鳴く鹿
すすきの稈
藻塩草今生

著者等紹介

松本章男[マツモトアキオ]
1931年、京都市生まれ。京都大学文学部文学科卒。著述業、随筆家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chisarunn

8
天賦の才をもって新古今時代を牽引し、その才と立場ゆえに遠く隠岐に歿した後鳥羽上皇の軌跡を、その御詠で辿る本。もともと、和歌と政治両方にセンスがあり、天才藤原定家をバックアップしたこの人に興味があった。この本はそんな自分の、政治的動きと共に彼がどんな歌を詠んできたのかという好奇心を十分に満足させてくれた。専門的な事も扱っていながら、文章も読みやすくドラマチック。…「時の歯車が軋りをたてて深いわだちを穿ってゆく。」2021/08/08

yearning for peace

3
ずっと親しみを覚えたかった和歌への憧れから、本書を手に取ったものの、底意まで理解できるほどには至らず、ただただ作者の心証をなぞるだけでしたが、それでも一歩踏み込めたような心持ちがあります。歌帝と藤原定家とのわだかまり、証歌との関わり、掛け言葉の妙など、和歌の奥深さと情緒の一端を知ることができました。再読したいですが、その前にもう少し勉強が必要のようです。2010/03/22

kinaba

2
この時代の歌人たち、歌詠みというだけでなく同時にこよなく歌と歌人を愛する歌マニアだったのだなあという感を幾度となく強くする。同時代のスターの歌を並べるエア歌合わせに熱中してみたりとか、今も昔も変わらない趣味的情熱。2019/06/14

俊太郎

2
後鳥羽上皇の伝記。当然和歌を中心にしてあるが、和歌の解釈と説明が非常に丁寧でわかりやすい。新古今の和歌はこれぐらい解説が無いと味わえないというのもまた問題ではある。2018/01/21

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