内容説明
姿を消した鹿の影を追い、狼の絶滅、ナナイ族の猟師に思いをはせ、三閉伊一揆、花岡事件の地をめぐり、関心と記憶の喪失について考える。その喪失は、けもの世界からも死者のいる歴史世界からも切れた「ひと」という種族を、どこに漂わせるのか。土地に積もる暮らしの時間の裂け目から、対自然、対歴史を串刺しに、「ひと」の現在を問う。
目次
1 絶滅と記憶
2 人間のくに、神の山
3 獅子ヶ森に降る雨
著者等紹介
簾内敬司[スノウチケイジ]
1951年秋田県生まれ。出版社秋田書房経営ののち、創作活動を開始
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