内容説明
話題のWeb連載“武蔵野緑地帯潜入記”をはじめ、さまざまなメディアに発表してきた短編マンガ・エッセイを収める、ファン待望の1冊!もうひとつの山本直樹。
目次
1 テレビを消しなさい(おふだとMac;テレビを消せない ほか)
2 ビリーバーズ観光案内―あとがき集(『BLUE』弓立社版あとがき;森山塔『さくらんぼ倶楽部』あとがき ほか)
3 武蔵野緑地帯潜入記(武蔵野緑地帯潜入記;「げんろんのじゆー」―もしくは「実はあんまり書くことがない」ということについて ほか)
4 オボロゲですみません―人物論(フランク・ザッパ―まとまりようのないこの思いは「愛」。ということにして下さい。;早川義夫 ほか)
5 現実を超したり超されたり 映画論ほか(触感スクリーン;「エル・トポ」 ほか)
著者等紹介
山本直樹[ヤマモトナオキ]
1960年北海道生まれ。漫画家。84年「私の大空」でデビュー。その後山本直樹名義のほか、森山塔、塔山森など複数のペンネームで活動。91年刊行の『BLUE』が有害コミック騒動の矢面に立つなどエロと哄笑に溢れる問題作・話題作を発表し続ける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
乙郎さん
7
エロ漫画家の大家によるエッセイ集。偉そうな言い方だが、文才ある。山本直樹という人の漫画は空気をパッケージングする力がすごいのだけど、そのバックボーンというか、テレビや映画館で良い意味でミーハーに80年代から90年代の空気を摂取した結果できたものなのだろうなと思った。2023/12/30
bluemint
7
山本直樹のエロなしエッセイ集。20年以上前のものなので、今とは興味の対象が少しズレてしまっているのは仕方がない。昔の本の歪んだ読み方として、予見が当たっているかどうかという事があるが、最後に妙に恐ろしい事が書いてあった。「テレビはテレビにとって不利益になるようなことは絶対放送しません。これ、つい忘れちゃうからね、気をつけましょう」。テレビどころか今ではマスコミ全部がこういった状態になってしまった。2021/06/05
ワンタン
5
丁寧な文章。どことなく空虚な、殺伐とした読後感は、この人のマンガを読んだときと共通する感覚。2017/07/31
MM
5
文章がうまいわけではないけれど、論じる対象や関係者を傷つけないように、読者に不快な思いをさせないように、書き手が正論をかざすかんじにならないように、細やかに配慮しまくられている感じだった。 随所に、めちゃくちゃ本を読んでいる人なのだということが匂わされている。 山本氏の漫画が大好きという一点のみで、非常に楽しめた。2014/05/13
miya
4
漫画じゃない文章の山本さんはお初。なんだか律儀というか、丁寧な文章を書くのですね。特別上手いわけでもなく、引っかかりもなくするすると読みましたが、人柄の良さが感じられて良かった。2010/02/21