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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
アラビア語原本を訳出した本書では、A・ガランが聞き取った原本にない「アラーッ・ディーンと魔法のランプの物語」と「アリ・ババと40人の盗賊」の話は別巻に収められる。ランプの所有者次第で登場人物の運命を変える偶然を表す鬼神や、アリ・ババ一族に仮装して近づく盗賊を文字を読むような眼力で真の姿を見通す女奴隷という本書の物語要素が、ガランがこの2つの物語を本書に組み入れた一因かもしれない。改めて読むと、中国に住むアラジンとアフリカから来た魔法使いの対決の地理的広大さや、40人の盗賊も首領も全滅する残酷さが印象的だ。2022/08/29
夕
3
「アラジンと魔法のランプ」「アリババと40人の盗賊」を収録。何となく聞いたことはあるような2つの話ですが、本当のところ私はその中身を全く分かっていなかったのだなと思いました。2つとも、主人公が思った以上にヘタレでちゃらんぽらん過ぎて逆に面白いです。結構「人間はよわい」というイスラームの人間観が現れているような気がしますね。事あるごとにアッラーアッラー言っていますし。イスラームについて勉強したらもっと面白く読めそうです。2014/07/23
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- 和書
- 十一番目の戒律 新潮文庫