平凡社ライブラリー<br> 三ギニー―戦争を阻止するために

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平凡社ライブラリー
三ギニー―戦争を阻止するために

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  • サイズ 文庫判/ページ数 406p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582768602
  • NDC分類 934
  • Cコード C0398

出版社内容情報

教育や職業の場での女性への直接的・制度的差別が戦争と通底する暴力行為であることを明らかにし、戦争なき未来のあり方を提示する。

内容説明

教育や職業の場で続けられてきた女性に対する直接的・制度的差別。これらが戦争と通底する暴力行為であることを様々な資料により明らかにし、戦争なき未来のためにできることを、女性が働いてようやく得た自由なお金三ギニー=約三万円の寄付行為になぞらえ提示する。男女の賃金格差・少子化・介護・過重労働やマスコミの偏重報道など、現代日本が直面する問題にも迫る名評論の新訳。

著者等紹介

ウルフ,ヴァージニア[ウルフ,ヴァージニア] [Woolf,Virginia]
1882‐1941。ロンドン生まれ。文芸評論家のレズリー・スティーヴンの娘として書物に囲まれて育つ。1904年より、知人の紹介で書評やエッセイを新聞などに寄稿。父の死をきっかけに、兄弟姉妹とロンドンのブルームズベリー地区に移り住み、後にブルームズベリー・グループと呼ばれる芸術サークルを結成。1912年、仲間の一人、レナード・ウルフと結婚。33歳から小説を発表しはじめ、三作目の『ジェイコブの部屋』(1922)からは、イギリスでもっとも先鋭的なモダニズム芸術家のひとりとして注目される。書評家としても知られ、出版業者としての側面もあり、著作のほとんどは、夫とともに設立したホガース・プレス社から刊行された

片山亜紀[カタヤマアキ]
獨協大学外国語学部准教授。イースト・アングリア大学大学院修了、博士(英文学)。イギリス小説、ジェンダー研究専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yumiha

47
副題「戦争を阻止するために」にあれっ⁉と思ふ。これまで読んできたヴァージニア・ウルフの問題意識とは多少ずれているように思ったからだ。でも読み進めると、戦争を阻止するためには、まず女性の地位向上が前提という、いつもの論調が向かっていった。そのために女子寮建て替え基金(女子学生の教育)へ1ギニー、女性就職支援団体へ1ギニーという寄付を行って(そうしなければ旧体質の父親の影響力に取り込まれてしまう)から、「文化と知性を護る(=戦争を阻止する)協会」への1ギニーを決めた。当時の英国社会の実情は現代の日本とは違う。2023/02/06

みねたか@

32
1930年代、女性が教育を受け就業するのは困難だった時代。国全体が再軍備へ向かう状況への異議申し立ての書。教育と就職という側面から男性支配の社会のあり様を論理的にかつ容赦なく論駁する。寛大であることを教えるべき教育、人の自立を助けるはずの職業が、戦争と密接に関係する独占欲や所有欲の温床となっている。だからこそ、とウルフは言う。女性が教育と職業を得ていくうえで、決してこれまでの男社会の轍を踏んではならない。書かれて80余年。今もなお新鮮なのは著者の力と、遅々として進まない状況の変化の故か。2022/11/30

かもめ通信

23
<戦争阻止>の名目で寄せられる様々な要請に返答という形式で書かれたこの長文の論説は、260ページほどの3章だての本文に58ページにわたる原注からなり、本書にはさらに62ページにわたる訳注と20ページほどの訳者解説も収録されている。いつ読んでも、何度読んでも、理路整然としていて説得力があり、示唆に富んでいて同じウルフの 『自分ひとりの部屋』とともに私にとってお気に入りの1冊だ。2020/05/14

ふるい

14
小説以外のウルフの文章ははじめて読んだのだが、ますます好きになった。ほんとに今日的なことが書かれていると思う。いわれのない偏見の目で見られ、父や夫に抑圧され、自分で稼ぐこともままならなかった女性たちの数々のエピソードを読むことができる。女性を支配したがる男性の愚かさを上品に皮肉る手腕が見事。男性的な悪癖である戦争に関わって来なかった女性だからこそできる行動が、平和への道があることをウルフは示してくれた。2018/03/17

ケイトKATE

10
女性の社会進出が著しい現代においても根強く残る女性差別や格差の問題について、ヴァージニア・ウルフはすでに原因が男性の支配欲にあることを気付いていた。『三ギニー』は80年前に書かれたものだが、現代にも通じるものがありウルフの見識の深さに敬服した。それと本書の優れている点は、社会批判した批評でありながら、対決姿勢を見せずに、手紙形式で気品高くユーモアも交えて書いていることである。私は、現代社会に立ちはだかる問題の解決の糸口として、ヴァージニア・ウルフの著作をもっと読みたくなった。2020/03/09

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