感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
智湖
5
作者、青木やよい先生とは文通を通じてベートーヴェンを語り合わせて頂きました。 ロマン・ロランを超える名著だと思います。 青木先生は作家というものは本当に孤独なものだとおっしゃっていましたが、先生のベートーヴェンへの愛は慈母のそれでした。 その慈母の眼で不滅の恋人を探究した この作品はベートーヴェンその人の息づかいまで感じさせます。 ベートーヴェンの熱情、許されない愛につき動かされる彼の苦悩を臨場感をもって現代を生きる私達に追体験させてくれます。
ないとう
3
ベートーベンの死後に引き出しから発見された恋文。宛名がなく長らく誰に宛てたものなのか不明となっており、その研究は現在も続いているという。 アントニーなのか、ヨゼフィーネなのか。本著者とは別の説を唱える学者も現在でもいるようだが、とにかく著者の人生を賭けたと言っても良いほどの調査量と読みやすい文体によってあっという間に読了してしまった。 歴史ミステリー好きには堪らないと思われる一冊。2022/08/11
木曽のあばら屋
1
ベートーヴェン「不滅の恋人」とは誰だったのか？ 推理の過程は緻密かつ周到、並のミステリよりずっと面白いです。禁断の恋に悩む天才芸術家・ベートーヴェン。激しく燃えて、はかなく破れた恋の行方に、大きな感動を覚えました。恋が終わった後のベートーヴェンの態度もまた立派。あんた偉いよルートヴィヒ！ それでこそ男だよ！（←何様じゃ）2010/09/04
おだまん
1
20日のＮ響アワーで特集にもなっており、音楽と一緒に楽しみました。具体的な研究でもあり、リアリティがありますがやっぱりロマンティックですね。ベートーヴェンの恋人さがし。2008/01/23
ヤクーツクのハチコ
0
北村薫の落語家と女子大生のシリーズの、最後の芥川考察の話と同じ手触り。研究書というよりミステリの感覚でサクサク読めた。ベートーベン、女友達にはとてもめぐまれてたのね。というより、その時代の教養と自立心にあふれた啓蒙女性からみて理想の友人がベートーベンだったのかな。気難しい芸術家というイメージがあっさり払拭された。2012/12/03
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- 和書
- 物理のための応用数学
