平凡社ライブラリー
老いへのまなざし―日本近代は何を見失ったか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582765977
  • NDC分類 367.7
  • Cコード C0336

内容説明

人は誰も老いる。にもかかわらず老年はなぜ、否定―肯定のイメージに引き裂かれるのか。老いの実相をありのままに見、共生する社会とは?日本の近代二百年の老いの姿をとらえ、隠蔽された問題を検証し、老いと向き合う個性的なケースを掘り起こす。来るべき社会の老いの意味を問い直す話題作。

目次

第1部 「生と老い」をつなぐ―「老いる」の地平へ(老人の入る席・子どもの入る席;方法としての老い―内なる年齢の呼び声;老いていく身体と時間―微光性の世界)
第2部 「昭和」の老い―終わりない旅(記憶の熟成と表出―「最後」の被爆者として;ご奉公願い下げ―老いゆく“未復員”;境界を生きる老い(在日朝鮮人の選択;アイヌ語の再生))
第3部 老いのパフォーマンス―一人ひとりの意味場(長寿と記憶の共同体―沖縄から吹く風;文体と老い―吉野せいの世界;老いの未完成交響楽―職人の技;演じる老い・生きられる老い―「おばあさん」俳優;「悪女」集団の四〇年―女と老い)

著者等紹介

天野正子[アマノマサコ]
1938年、広島市生まれ。千葉大学、お茶の水女子大学の教授を経て、東京女学館大学教授。異質性や多元性を交差させることによって新しい思想が生まれるという仮説をもとに、社会学、とくにネットワーク論やジェンダー論の研究をすすめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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どらがあんこ

6
日本近代における定式化された老人像は社会がどのように生み出したか、そしてその枠にとどまらない多様な老いの姿とは。2021/01/08

上高野

0
「老い」は日本の近代の中でどう扱われてきたのかを明晰に描く。明治以降、軍国主義の時代、そして戦後、政治・省庁や社会が巧妙に役割を求めてきた。さて現在は、厚生政策からは「元気で自立した高齢者」(金がかからず老後は自分で何とかする)、マスコミ・消費経済からは「お洒落で活動的」な金を使ってくれる人たち、かな。踊らされないために。2014/04/09

K T

0
テーマは重いが、飽きずに読めた2023/05/18

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