平凡社ライブラリー
新編 住居論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 343p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582764925
  • NDC分類 527.04
  • Cコード C0352

内容説明

“家族”という共同体の構造と関係からその空間装置としての住居の役割を提示する。世界各地の集落のフィールドワークや思索と実践より形成された画期的な住居論。

目次

1 住居論(住宅擬態論;住居シミュレーション ほか)
2 住居計画(私的建築計画学;破産都市)
3 『住居論』以後(建築は仮説に基づいてできている;痴呆性老人のための施設 ほか)
4 領域論(領域論試論;閾論1 ほか)

著者等紹介

山本理顕[ヤマモトリケン]
1945年、中国北京生まれ。建築家。東京芸術大学大学院美術研究科建築専攻修了。2002年から工学院大学教授。1988および2002年度日本建築学会賞作品賞、第39回毎日芸術賞、第57回日本芸術院賞ほか多数受賞。主な作品に、「熊本県営保田窪第一団地」(1991年)、「埼玉県立大学」(99年)、「公立はこだて未来大学」、「広島市西消防署」(2000年)、「CODAN東雲1街区」(03年)、「北京建外SOHO」(04年)などがある
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感想・レビュー

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bittersweet symphony

2
山本理顕さんによる住宅論を(70年代前半の修士論文から90年代までの文章を玉石混交で)まとめたもの。オリジナルは93年、2004年に平凡社ライブラリーから出ています(未読本棚中の一冊)。初期の文章は原広司さんの下で世界各地の集落をフィールドワークした時のレポートを中心としたもので、社会集団の構造がいかに集落や家屋の構造に反映されているかを検証する内容。そこを起点にして日本の(商品化された)住宅がいかに実際の家族の具体的な構造から乖離していて、それを相対化するための工夫をどうしてきたかが語られています。2013/10/25

山本知慧

1
とても分かりやすい。平易な語り口だからとかではなくて、著者の住居論の意図するところがとても明確だからだと思う。それは、住居が家族等の社会的な制度を一方的に反映したものではなく、常にその逆として、住居が新しい家族像を導けるものだということである。閾(しきい)という、外のものと内のものとをつなぐ装置を、住居の普遍的構造の中から捉えて、新たなパブリック/プライベート論や都市論を展開している。2012/03/21

msykst

1
10個以上の論考からなるけど、柱は二つ。住居の機能を歴史的、あるいは比較文化的に分析するものと、建築家としての著者のこれまでの施工例を論じるもの。で、前者は著者の思想やポリシーが生成されるまでのプロセス、後者はそれを具現化するプロセスだと思って読んだ。あれ、なんだろうこの、建築家に抱く圧倒的な敗北感。2009/10/14

nyampico

0
住宅はもっと進化の余地あり2010/06/01

ttdvl

0
FS ISのダイアグラムはなかなか面白かった。 ISが社会(家族以外の社会的な枠組み)に参加している時は、FSへの入り口は閉じている。外出中の状態。 一方、家に帰り、ISは社会への出入り口を閉めてFSへと繋がる。 近年は、家庭内のFSそのものがなくなりつつあり、外部のサービスに依存しISが孤立していくというのが日本の住宅の縮図である。2020/09/07

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