平凡社ライブラリー<br> 鯨の腹のなかで―オーウェル評論集〈3〉

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平凡社ライブラリー
鯨の腹のなかで―オーウェル評論集〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 322p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582761078
  • NDC分類 934
  • Cコード C0398

内容説明

鯨の腹のなかの作家ヘンリー・ミラー、真昼の暗黒のなかのケストラー、「人間らしさ」を護るディケンズ、「人間らしさ」を呪うスウィフト、「すぐれた通俗詩人」キプリング―代表的な作家論5篇を収録。

目次

鯨の腹のなかで
チャールズ・ディケンズ
ラドヤード・キプリング
アーサー・ケストラー
政治対文学―『ガリヴァー旅行記』論考

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

A.T

14
これは評論集3、ということでその他の1、2巻も見つかれば読みたくなった。 今までわけがわからなかったヘンリー・ミラーも、未読のディケンズ、スウィフトも独自の切り口でオーウェルらしく、小説から見えてくる作家の政治的立脚点の分析。作家や登場人物の時代背景に照らした人物像。そして、オーウェル自身の立脚 理想の社会主義を求める姿勢。巻末 鶴見俊輔の寄稿も良かった。ビルマの英国人警察官勤務、スペイン市民戦争の共産党系兵士への志願、BBCのインド向けラジオ放送の編成というオーウェルの作家生活以前の解説も興味深い。2018/06/28

還暦院erk

5
図書館本。岩波文庫版に載っていた評論文も一応再読した。本書の目当ては「スウィフト論」。精緻なツンデレで、最後の展開に熱い『ガリバー』愛を感じた。本書で座右の銘にしたいひと言は、「アーサー・ケストラー論」中のp233「自分が犠牲者になった場合を想像できる才能が必要」の部分。この前後も深い考察があるのだが、実はケストラーってわたしにとって初耳作家さんなので、作家論作品論としては予備知識皆無で長い引用してもわたし自身の理解が追いつかない(涙)。ともかく、オーウェルは凄い。2023/11/22

lico

3
三冊目で扱われているのは人物評となっていうる。ミラーとディケンズは岩波文庫にも収められているのだが、岩波文庫の時はよくわからないたとえだと感じていたベッドとハムレットのたとえがシェイクスピアの遺言に絡んだものだとわかったのが一つの発見だった。また、ケストラーの『剣闘士たち』とフローベールの『サランボー』を比較し、フローベール平和な時代に生きたフローベールには過去について思い悩む余裕があったが、過酷な現代にすむケストラーにはそこに現代的な意義を見つけるために過去に目を向けているという視差が面白かった。2022/06/19

muchi

0
キプリングとスウィフトの章を読んだ。2024/02/26

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