中世思想原典集成〈20〉近世のスコラ学

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  • サイズ A5判/ページ数 1193/高さ 22cm
  • 商品コード 9784582734300
  • NDC分類 132
  • Cコード C3310

出版社内容情報

この時代のスコラ学はスペインが中心である。時代は大航海時代で、スペイン、ポルトガルが世界に雄飛し、植民地を世界中に広げていった時代だ.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』348頁、より)

内容説明

16・17世紀のスコラ学。スコラ学は中世で終焉したわけでも、ルネサンス人文主義の陰に隠れていたのでもない。スペインを中心に開花した神学、哲学、論理学、さらには新世界の発見にともなう国際法論、戦争論に及ぶ、未紹介の知的営為を網羅する決定版。

目次

名辞の類比について
ペルーの財宝について/インディアス評議会に提出した嘆願書
国家権力についての特別講義
最近発見されたインディオについての第一の特別講義
インディオについての、または野蛮人に対するイスパニア人の戦争の法についての第二の特別講義
正義と法について
神学的典拠について
人間意志を効果的に動かす神の恩寵の援助と被造的自由意思の真にして正当なる調和に関する論考
アリストテレス霊魂論註解
恩寵の賜物、神の予知、摂理、予定および劫罰と自由裁量との調和〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

9
15-6世紀スコラ学はパリ、オクスフォード、ケンブリッジ中心に継続するが、対イスラム体制が崩れた大航海時代には、プロテスタントと経験を中心とする新たな哲学の登場によって荒廃する3大学を離れ、植民地主義を採るスペインに拠点を移す。ドミニコ会とイエズス会が争う中、スコラ再生は新世界の異文化に面した自身の伝統擁護を旨とし、唯名論を採用しつつトマス・アクィナスを独自に註解することで、植民地時代の自然や倫理を巡る議論を活発化させる。一方、17世紀には非ラテン語的な近代哲学(デカルト)が広まり始める(18編を収録)。2019/06/05

ppp

0
モリナの「恩寵の賜物、神の予知、摂理、予定および劫罪と自由裁量との調和」を読む。神の全知性からの予知と、人間の側の自由裁量の両立について、神経を使いながら神の全知から未来の非必然性についての知を切り取ることで成立させようとしている。読んだ限りでは、人間の自由は前提であって、それが神の予知ないし創造に回収されないための議論が展開されていると感じた。トマス、アウグスティヌス、オリゲネスについても、時間があったら読みたい。2012/07/26

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