内容説明
人間がどこまでもモノに近づいていく「ポスト・ヒューマン」状況。そこでは、中性的‐無機的‐人工的な文化現象が支配的になるが、ベンヤミンの顰にならい、この「モノ性」の感覚論を打ち立てたのが本書。同時にそれは、哲学をセクシュアル化するとともに、快楽を脱セクシュアル化する危険な試みでもある。シリーズ第二弾。
目次
感覚とモノ
性のプラトー
神、動物、モノ
デカルトと感覚するモノ
属するものなき衣服となる
模範的中毒
カントとモノとしての配偶者
サディズムと無機的なもののセックス・アピール
哲学的サイバーセックス
カントとモノ自体が感覚すること
マゾヒズムと無機的なもののセックス・アピール
衣服としての身体
ヘーゲルと「これではないもの」としてのモノ
フェティシズムと無機的なもののセックス・アピール
ハードコアの響き
ヘーゲルと「さらに」としてのモノ
ヴァンピリズムと無機的なもののセックス・アピール
造形的風景
ヘーゲルと「一挙に全体」としてのモノ
欲望と無機的なもののセックス・アピール
氾濫するインスタレーション
ハイデガーと信頼性としてのモノ
分割と無機的なもののセックス・アピール
包含的メタエクリチュール
ヴィトゲンシュタインと「これ」の感覚
快と無機的なもののセックス・アピール
倒錯的パフォーマンス
著者等紹介
ペルニオーラ,マリオ[ペルニオーラ,マリオ][Perniola,Mario]
1941年生。ローマ大学第二トル・ベルガータ教授。美学・哲学
岡田温司[オカダアツシ]
1954年生。京都大学大学院博士課程修了。京都大学大学院教授。西洋美術史。著書に『モランディとその時代』(吉田秀和賞)、『フロイトのイタリア』(読売文学賞)など多数
鯖江秀樹[サバエヒデキ]
1977年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了(人間・環境学博士)。近代芸術論・イタリア文化史。立命館大学、関西大学非常勤講師。著書に『イタリア・ファシズムの芸術政治』(表象文化論学会奨励賞)など
蘆田裕史[アシダヒロシ]
1978年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学。服飾史・デザイン史。京都服飾文化研究財団アソシエイト・キュレーター。ファッション批評誌『fashionista』編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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