内容説明
モダニズムの歴史観に対する強烈な違和。表象的体制と美学的体制の別を持ち出すことで、二十世紀の芸術をめぐる議論において最も流布している時間的カテゴリーを根本的に問い直す。
目次
1 イメージの運命(イメージの他性;イメージ、類似性、原‐類似性;あるイメージ性の体制から別の体制へ;イメージの終焉は私たちの背後にある;剥き出しのイメージ、直示的なイメージ、変成的なイメージ)
2 文章、イメージ、歴史(共通の尺度なしに?;文章‐イメージと大並列;家政婦、ユダヤ人の子供、教授、弁証法的モンタージュ、象徴的モンタージュ)
3 テクストの中の絵画
4 デザインの表面
5 表象不可能なものがあるのかどうか(表象が意味するもの;反‐表象が意味するもの;非人間的なものの表象;表象不可能なものの思弁的な誇張)
著者等紹介
ランシエール,ジャック[ランシエール,ジャック][Ranci`ere,Jacques]
1940年アルジェ生まれ。長年にわたりパリ第8大学で教鞭を執り、現在、同大学名誉教授。1970年代後半にはA.ファルジュらとともに雑誌『論理的叛乱』を主宰。19世紀の労働者解放の歴史をめぐる研究の過程で得られた、平等や解放をめぐる独自の着想は、『無知なる教師』(1987)、『不和あるいは了解なき了解』(1995(インスクリプト、2005))などに結実する
堀潤之[ホリジュンジ]
1976年東京生まれ。パリ第3大学映画・視聴覚研究科への留学を経て、2004年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得。専門は映画研究・表象文化論。現在、関西大学文学部総合人文学科映像文化専修准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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