影の歴史

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  • サイズ A5判/ページ数 353p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784582702705
  • NDC分類 723
  • Cコード C0070

出版社内容情報

絵画の歴史と不可分であるにもかかわらず、断片的にしか扱われてこなかった影の歴史を芸術表現との絡みで包括的にまとめた名著。

内容説明

絵画の歴史は事物の影をなぞることから始まったにもかかわらず、美術史学が影の歴史を主題的に扱うことはなかった。本書はその歴史の包括的検証に大胆に挑んだ瞠目の力業。「影」は文字どおり絵画の陰画であり、それはもうひとつの絵画史を形成する。影の人類学の誕生。

目次

第1章 影像段階
第2章 肉の影
第3章 絵画のなかの影
第4章 「不気味なもの」をめぐって
第5章 人間とその分身
第6章 写真時代における影とその複製可能性について
第7章 永劫回帰の影のなかで

著者等紹介

ストイキツァ,ヴィクトル・I.[ストイキツァ,ヴィクトルI.][Stoichita,Victor I.]
1949年ブカレスト生。現在、スイスのフリブール大学教授。近現代美術史。チェーザレ・ブランディの下でローマ大学を卒業した後、パリのソルボンヌ大学で国家博士号を取得。プリンストン高等研究所、ロサンゼルスのゲッティ研究所、ベルリン高等研究所、ローマのヘルツィアーナ図書館(マックス・プランク美術史研究所)など、さまざまな国際機関で研究と教育に従事した。パリの社会科学高等研究院、ボローニャの人文学研究所、ハーヴァード大学など、数々の教育機関の客員教授もつとめる

岡田温司[オカダアツシ]
1954年生。京都大学大学院博士課程修了。京都大学大学院教授。西洋美術史。著書に、『モランディとその時代』(吉田秀和賞)などがある

西田兼[ニシダカネシ]
1960年生。京都大学大学院文学研究科美学美術史学専攻博士後期課程修了。島根大学法文学部准教授。西洋美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

つだしょ

2
欧米の美術史における影についてのコンテクストを抽出している。個人的に同じ切り口から別の事例を探すのが面白いだろう。2015/06/11

Rei Kagitani

1
影をテーマにしたきわめて横断的な批評。議論の展開がダイナミックでアクロバティックなので読み物としても面白いが、こういった作品論作家論に縛られない美術史の方法論として大変参考になった。6章7章では20世紀以降の芸術について述べられているが哲学や美術史、人類学の中間的な立場で話を進めている。帰着点としてはあいまいなままであるが、視点のむけ方として一読に値するものだった。2013/08/06

qwel21

1
影に関する思想が占める場所を確立しようとする試み。この観点からの考察は面白い。2009/04/23

nranjen

0
面白いが挫折2014/12/08

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