内容説明
「超絶奇人」フーリエが還ってきた。稀代の例外者の怪物的エクリチュールをフーリエ研究の第一人者、『愛の新世界』の再発見者が徹底的に読み破り、その現代性を甦らせた問題作。
目次
第１章 約束の地、あるいはシャルル・フーリエによる分析と群論
第２章 現実としての幻想
第３章 調和にとって有効な「音階からの孤絶」
第４章 フーリエとデカルト哲学
第５章 未聞の福音
第６章 シャルル・フーリエの言説におけるイマージュと計算
第７章 移行の都市
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れどれ
2
フーリエの唱える理想の共同社会ファランジュについて知りたかったのだが、フーリエの異常ともいえる性愛を根っこに置いた理想郷が、自身の女性同性愛者嗜好という奇癖に端を発しているとは知らず衝撃だった。フーコーの思想には自身の同性愛があるが、フーリエの場合はいうなれば百合好きに過ぎず、それをこうまで…すべての性的嗜好を認め誰もが誰とも結婚する全婚…発展させるとは、ちょっとした感動まで覚える。2022/08/19
