内容説明
この十年の熊楠旧邸調査から見えてきたものとは何か。新しい知見、資料を駆使して、斬新な進化論・政治・性というフォーカスから、熊楠の宇宙の核心に迫り、きたるべき知を問う画期的論考。
目次
1 進化論(「和漢洋」の知の構想と進化論―人種から心の進化へ;進化論から仏教論へ―「事」というカテゴリー;幽霊を見る熊楠―萃点としてのエコロジー)
2 政治(神社合祀反対運動と新聞メディア―政治とパフォーマンス)
3 性(タブーという方法―神社合祀反対と近親相姦の禁忌;男色と同性愛の間―そのセクシュアリティと言説;身体のなかの社会と自然―性の技法と道徳)
著者等紹介
原田健一[ハラダケンイチ]
1956年生まれ。映像・音楽の制作、プロデュースをおこなう。1992年より、和歌山県田辺市の南方熊楠旧邸の調査に従事。『熊楠研究』編集委員。現在、東洋大学大学院博士課程在籍中。専攻、メディア史、マス・コミュニケーション理論
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