出版社内容情報
知と文芸を横断する大好評のSTANDARD BOOKSシリーズ、待望の第3期刊行開始!
独特の生態学で知られ、日本の霊長類研究を切り拓いた知の巨人が自身の自然観、探検、宗教観までを綴る。
内容説明
進化は、実験室の外なる自然で行なわれてきた―。山、自然、生きものを愛した霊長類研究創始者、開拓の足跡。
目次
直観と自然
曼珠沙華
虫の音
暑さを忘れる
わが道
カゲロウの四季
相似と相異
私の自然観
山の大きさ
探検十話
鰹節
進化史からみたオスの明暗
生物レベルでの思考
宗教について
好ききらい
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トムトム
29
動物行動学のパイオニア、今西錦司先生のエッセイ集です。50年前から良いこと言っていて、今でも通じるぐらいに最先端!にも関わらず定着しないのはなんでだろ~♪2021/11/27
ジャズクラ本
5
相当なロマンチスト。ダーウィンの学説に批判的なのも、彼特有のロマンチシズムに端を発しているように見受けられる。・山へ行くときはリュックの中に鰹節を入れて行け。一口頬張っても、噛みごたえがあって容易に無くならない。そのうえ蛋白質豊富でカロリーも高い。噛んでいるうちに空腹は消え、身体が暖まってくる。非常食として最適。2019/08/18
夏みかん
1
ちょっと合わなかった。科学者としてみると客観性に足りないし、人類学者としてみると深みが足りないように感じた。「好きなことをしてきた」と仰ってるけど、どうしてもこのシリーズの他の著者と比べてしまうと物足りない気がした。もう少し「カゲロウ」の話や「類人猿」の話が多く載っていたら違った印象だったかも知れない。2019/10/10
ロータス
0
山の話かと思えば生物の種の話になり、環境の話、宗教の話、普通のエッセイといろいろなテーマがまとまりなく並べられているので正直読みにくかった。「知のスタンダード」シリーズの一冊なのだから、もう少しテーマをしぼって編集すべきだったと思う。2021/02/20
たかひろ
0
ゴリラ研究第一人者。日本モンキーセンターの創立者。 生物学者視点の世の中の考察にはそれなりの説得力があった。 また、大戦前後の人間だが、当時における未来予想がおもしろい。 同シリーズの他の著者のものもゆっくり読んでいきたい。2019/07/05