青きドナウの乱痴気 - ウィーン1848年

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青きドナウの乱痴気 - ウィーン1848年

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582474114
  • NDC分類 234.6

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

void

7
【★★★★☆】ウィーン1848年革命の渦中及びそれ以前における社会史。内郭の市内、環状に取り囲む緑地帯(グラシ)に市街区、そして更にその外にはリーニエと呼ばれる外郭がそびえ立つ。そのリーニエの外に住み着くのは「他国者」「プロレタリア」といった底辺の移民・労働者や学生であり、そこにおける女性も90%以上が未婚のまま生涯を閉じ、生まれる子の半数は私生児という絵に描いたような貧困が蔓延る。稼ぎも酒代に消えるその日暮らしや公共事業で怠ける姿が散見されると思えば、一度火付けばスコップやつるはしなどを手に革命一直線に2013/09/20

印度 洋一郎

5
1848年のオーストリア革命を、市民や下層民の目線から見てみようという本。当時のウィーンはいわゆる平民層が、市街に住む市民と外周部に住む下層民に別れており、今でいうミドルクラスとワーキングクラスとの間には深い断絶があった。まず市民層が政府に色んな要求を突き付けて革命が始まるが、それを見た下層民が日頃の酷い生活に耐えかねて、「じゃ、俺達も」も動き出すと、忽ち市民は民兵組織を作って弾圧に回るようになる。市民にとって、ウィーンの街を底辺で支える彼らは「野蛮なスラブ人の流れ者」で、ウィーンっ子ではなかったからだ2013/02/23

Gasse

0
世の中、格差社会だと言いますが、 160年前のヴィーンは、それはそれは格差社会なのでありました。しかも複雑。ややこしい。 そんな複雑な世界で起きる革命って「支配する側vs支配される側」なんて単純明快には語れません。 深く感銘を受けた一冊。2009/12/08

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