内容説明
大好評を博した文字講話(全20回)の後、熱い要望に応え、新たに行われた4回の講話を収録。96年の生涯にわたり現役を貫き、最後まで校正の手を休めなかった著者の最終講義。
目次
甲骨文について
金文について
索引
著者等紹介
白川静[シラカワシズカ]
1910年、福井県福井市に洋服商の次男として生まれる。小学校卒業後、大阪の法律事務所に住み込みで働きながら夜学へ通う。35年、立命館中学教諭となる。43年、立命館大学法文学部漢文学科卒業、同大学予科の教授となり、54年、同大学文学部教授。55年、「甲骨金文学論叢」初集を謄写版印刷で発表、以後十集に及ぶ。56年より、阪神間の中国古典愛好者らが集い、後に「樸社」と名づけられる研究会で講義を始め、講義録は「金文通釈」として結実。81年、立命館大学名誉教授。84年「字統」を刊行、毎日出版文化賞特別賞受賞。91年菊池寛賞、96年度朝日賞受賞。98年文化功労者として顕彰され、99年勲二等瑞宝章を受く。2001年井上靖文化賞受賞、04年10月、文化勲章受章。2006年10月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tomoichi
16
いつかはチャレンジしたいと思って何冊か買いだめしていた白川静の著作。ズルズル月日が過ぎていき。。。コロナで家にいるのでやっとチャレンジ。当然白川静先生の壁は高く難しい。でも面白く深い。宮城谷昌光さんも読んでいるだろうな(笑)2020/05/03
amanon
3
内容の理解の程はともかくとして、齢九十を超えても、自分の専門分野について、これ程まで熱き思いを持って語ることができる。まずはその一点に感動を覚える。そして、漢字という文字の多様性と深さと奥行き、歴史の長さ、そして日本の文化への深い影響に改めて驚愕させられた。度々言及される暦の話など、やや退屈な記述もあったが、それはこちらの理解力の乏しさによるものであろう。また、古代中国の歴史への知識の乏しさもやや仇になったか。ただ、日本より遥かに長い歴史を持つ中国にある種の尊敬を覚えた。最後は現在も有効な我が国への警鐘。2021/03/01
くじら
0
「白川静入門に」と帯に書いてあったので買ってよんだ2008/06/20