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内容説明
だれかが片付け忘れた一片のパズルのように「湯女図」がここにある。画面を分析し、復原し、湯女風呂の歴史をたどり失われた〈視線のドラマ〉をよみがえらせる。江戸が江戸になるために、時代は多くのものを殺さなければならなかった。湯女たちが追放された後に吉原は栄え、浮世絵は花開く。そんな歴史のはざまで、この六人の娼婦の肉体と視線はどんな虚構を生き、何を訴えているのか。そして、だれがなぜこんな絵を描いたのだろう。絵画のなかで何が起きているのか?一枚の絵を徹底的に読み解く新しい美術文化史。
目次
序 彼女らはどこから来たか。彼女らは何者か。彼女らはどこへ行くのか。
1 湯女図が湯女図であること
2 分析と復原
3 どんな画家が描いたのか
4 歴史の中の湯女たち
5 歩み去る者、見返す者
図像間の対話
岩佐又兵衛
湯女風呂関係史料