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屠場

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  • サイズ B5判/ページ数 127p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784582277838
  • NDC分類 648.22
  • Cコード C0072

内容説明

瞬間の奥行きと無音の広がり。いのちと向かい合う現場。

著者等紹介

本橋成一[モトハシセイイチ]
1963年、自由学園卒業。1968年、写真集『炭鉱(ヤマ)』(現代書館)により第5回太陽賞受賞。1995年、写真集『無限抱擁』(リトル・モア)で日本写真協会年度賞、写真の会賞を受賞。1998年、写真集『ナージャの村』(平凡社)により第17回土門拳賞受賞。同名のドキュメンタリー映画は文化庁優秀映画作品賞を受賞、海外でも高い評価を受けた。2002年、映画第2作『アレクセイと泉』で、第52回ベルリン国際映画祭ベルリナー新聞賞及び国際シネクラブ賞を受賞、第12回サンクトペテルブルク国際映画祭でグランプリを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あじ

60
牛は察している。屠場に全てを奪われる事を。肉も骨も皮も内臓ももぎ取られ、命を捧げる運命であることを。残るのは名のない鼻木紐だけ。ひと昔前は、家庭で鶏や牛を飼い屠殺していた。命をいただく事への感謝をして、口に入れていた事だろう。現在は生産者と消費者と、立場が明らかに分かれてしまった。家畜たちの最期の目を見ない私たちは、スーパーでパックに入った肉を、何の感情も持たないでかごに入れてはいないだろうか。いただきます、ご馳走さまの手合わせはしているだろうか。死を悟る牛の目を見たら、美味しくないなんて言葉は言えない。2015/03/04

kinkin

47
目をむいて踏ん張る牛の姿、血まみれになった壁を洗い流す人、屠られた牛を解体していく男、もっとオートメーション化されているものだと思っていた。 生と死の接点にいる牛と人。解体された肉や内臓はやがて人の胃袋に収まる。 美味い、まずい、固い、柔らかい、色がいい、悪いなど多くの形容詞で評価されながらも、その肉を無雑作に食べ残し廃棄されることの多い日本の食生活について考えさせられた。屠畜室の入口に祀られていた馬頭観音が印象的だ。 2014/09/04

yumiha

41
『牛を屠る』(佐川光晴)を読後、映像的に知りたかったので、写真集をチョイス。撮影されていたのは、かつて見学させていただいた屠場だった。でも「ここだった?」と思ったほど違う場所に見えたのは、トシのせい…ではなく、旧屠場の写真が多いから。コンベアーで運ばれる牛を見たので、新屠場を見学させてもらったようだ。なるべく牛の表情に捉われないように、道具や働く方々の動作に視点を当てて、その技術の片鱗でも知りたいとページをめくる。青龍刀のようなナイフというのはこれか!と納得。そのナイフで皮をはぐ様子をもっと知りたかった。2023/11/30

整体マッサージ『無庵』 

34
『銀の匙』の映画を先日観たのですが・・屠殺の現場を多少アングルを考慮しつつも生の映像でした。この写真集は、その生の【奥】にあるものを掘り返しているように思えます。解説が最後に載っていますが、少なくとも二回は写真だけをジッと眺めてみるべきかと。生きる為に、他のモノの命を頂く事は・・・尊い事なのですが、同じ哺乳類というだけで何故こうも考えてしまうのか、自分でも分かりません。単純に【食べる事は命を頂く事】!という奇麗事で完結したくない焦りが生じる一冊です。2014/05/26

ラルル

31
牛が屠場に運ばる姿から始まり、屠殺され解体される様子を淡々と映した写真集。あれだけ大きな体、血液や内蔵は白黒でも壮絶な風景ですが、本当の現場はフルカラーで存在しているワケで。命を食べることの有り難さ、賭場で働く方々の有り難さ…判っているつもりでもこれを見ると有り難さの前に物凄い重みを感じます。ずしんと来ます。2014/08/13

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