内容説明
待ちつづけた自由。それを手した日から人びとは再び待ちつづける。本当の自由が来る日を。アパルトヘイト体制を打ち破り、総選挙によって生まれ変わろうとする南アフリカ。その歓びと苦脳を、世界を駆けるフォト・ジャーナリスト長倉洋海の眼が見事に捉えた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
42
読友さんが作者の写真集のレビューを載せていた週末の外泊先、用意されていたように置いてあり手に取った。鉱山労働者、女性たち、つっぱる少年達の写真は私の勤務している土地が炭坑で栄えていた頃の様子を彷彿とさせる。でもそれらの写真と一緒に銃声に走って逃げる人や、焼け落ちて土台だけになった黒人居住区外に建てられた家の写真がある。途中ビザが下りない時もありながら南アへ通い続けた写真家の、そこに住む人達への思いが伝わる後書き。発行されたのはネルソン・マンデラが大統領に選ばれアパルトヘイトが終わった1994年。2020/03/21
