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「戦争」の心理学―人間における戦闘のメカニズム

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  • サイズ B6判/ページ数 606p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784576080079
  • NDC分類 391.1
  • Cコード C0098

内容説明

極限状況では心と身体になにが起きるのか?名著『戦争における「人殺し」の心理学』待望の続編!戦闘の心理と生理について徹底的に研究した衝撃の問題作。

目次

第1部 戦闘の生理―戦闘中の人体の解剖学(戦闘―普遍的な人間恐怖症;戦闘の過酷な現実―海外戦争復員兵協会(VFW)では聞けないこと ほか)
第2部 戦闘中の知覚の歪み―意識変容状態(目と耳―選択的聴覚抑制、音の強化、トンネル視野;自動操縦―「正直な話、自分がなにをしてるか気づいてなかった」 ほか)
第3部 戦闘の呼び声―こんな男たちがどこから生まれてくるのか(殺人機械―数少ない真の戦士がもたらす影響;ストレスの予防接種と恐怖―みじめになる練習をする ほか)
第4部 戦闘の代償―煙が晴れたあと(安堵と自責とその他の感情―「世界が裏返った」;ストレス、不確実、“四つのF”―警告は警備 ほか)

著者等紹介

グロスマン,デーヴ[グロスマン,デーヴ][Grossman,Dave]
学者、著述家、軍人、講演者として国際的に活躍。人間の攻撃性および暴力・暴力犯罪の原因という分野の専門家として世界的に知られている。陸軍士官学校の心理学・軍事学教授であり、また陸軍レンジャーとしての豊かな経験もある。これらをもとにして新しい科学的研究の分野を創設し、これに「殺人学(killology)」と名づけている。この分野において著者は革命的とも言える研究をおこない、戦争における殺人、戦争の心理学的代償、世界中でいま暴力犯罪をはびこらせている「ウイルス」の根本原因、および戦時・平時における暴力被害者の治癒について、人々の理解を深めるために多大な貢献をしている

クリステンセン,ローレン・W.[クリステンセン,ローレンW.][Christensen,Loren W.]
護身術、不良グループ、白人優越論者による犯罪、警察官の生き残り、および警察の関わる致命的武力対決の心理学的影響に関する専門家として知られる。29年間法執行の世界に身を置いたのち、オレゴン州ポートランド警察署を1997年に退職した。米国陸軍憲兵としてベトナムで3年間勤務したこともある。警察による腕力および武力の使用に関する専門家として、州および連邦の裁判で証言している

安原和見[ヤスハラカズミ]
1960年鹿児島県生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

eirianda

17
人が人を殺す究極のストレス状態は興味深い。これは非日常の事態に陥ったとき、知っていると後々救われそう。戦場での倫理観や正義観は、アメリカのキリスト教信者ならではという部分もあるので、日本人なら違う表現が必要だと思う。周囲に肯定され、お前は悪くないと言ってもらえるのって、人間として大事なことなのだなぁ。人間は社会的ば動物なのだと再確認。2018/11/26

若松優樹

6
自分を含め、公安職に就く者の必読書。 東京オリンピックを控えテロの脅威が高まり、国際情勢もきな臭くなる中、それに立ち向かう者の心の防弾ベストとなる本。2019/04/20

Marie

6
”戦争の心理学”より”戦闘の生理学”といったほうが合っている気がする。殺すか殺されるか、という強烈なストレスに曝されたとき、人間の身体はどんな反応をするのか。日本でも警察官が刃物を持った犯人を取り押さえたり、あるいはやむを得ず犯人を撃つこともある。彼らは十分な訓練と、その後のサポートを受けられているのか、と心配になった。また、「犯人に何十発も銃弾を撃ちこんだ警官はやり過ぎ」で「被害者を何度も何度も刺した犯人は残虐」という論に疑問をいだくような話も。戦術的呼吸法はぜひ使ってみたい。2014/01/15

in medio tutissimus ibis.

5
人と人が殺しあう戦闘という状況下において、脳は動物的な部分に支配され、認知は歪み、ストレスはPTSDを引き起こす。それでも殺人を決意させ、実行させる方法と、それが許される状況とは何時かが本書のテーマであるが、この実用性と倫理の極めて難しいバランスをとるために著者の採用した概念が法と共同体への奉仕者である「戦士」である。自力救済を旨とするアメリカの風土と同時多発テロの興奮冷めやらぬ時代の意識をそのまま受け入れることは難しいが、睡眠と呼吸法、第一声は「無事でよかった」か「峠は越えた」は明日からでも役に立ちそう2019/11/28

彩也

5
「戦争」とあるが、法執行官(警察官など)に向けて書かれたもの。そのため、ヒロイズム過剰。戦闘中に人間の体はどうなるか、から始まり、強ストレス下で任務を果たす為のアドバイス、戦闘後PTSDを回避するためには、など、とにかく実用的。とはいえ、一般人も役に立つ部分はかなり多い。個人的には、子供を持つ人や教育関係の人は、参考になる点がいろいろあると思う。ゲームの弊害を書いた部分は、賛否は別として、一読の価値がある気がする。2010/07/21

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