内容説明
異形にして異能のエッセイストのマツコ・デラックスが、女子アナや元・宝塚女優、80年代トップアイドル、女性政治家といった“偏愛”する女性たちをはじめ、ダルビッシュ有や橋下徹といった男性たちを語り尽くす。通り一遍の毒舌では決してない、一本筋の通った理屈と多くの人が共鳴する感性が詰まった、マツコの真骨頂というべき人物評。
目次
女子アナ最終戦争―田中みな実が終わらせたもの
ナルシシズム&ニヒリズムの研究―演出された自己との決着戦
80年代トップアイドル論―あの3人がいた奇跡
二世タレントの処世―分相応に生きるということ
男性司会者についての考察―ヒデちゃんという王道
自然体不要論―「気持ち悪さ」とは賞賛である
業と純情の近似性―誰が彼女たちを追い詰めたのか
崩壊した幻想とその後―そもそも芸能界に清純派はいない
女優とは“男”である―それにつけても沢尻エリカ
陰性エロスと陽性エロス―熊田曜子の居場所〔ほか〕
著者等紹介
マツコ・デラックス[マツコデラックス]
1972年、千葉県出身。コラムニスト&エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
56
マツコさんって、テレビでも歯に衣着せぬ物言いで「そんなに本音で喋って大丈夫?」と思ってしまう。この本でも、芸能人の好き嫌いとかハッキリ書いてある。私も好きと嫌いがマツコさんと大体一致するので、読んでいて安心できた。特に、キムタクについてと、”二世タレントの処世”の章には大共感!ダルビッシュについてもそう。単に芸能人を語るだけでなく、一般的に尊敬すべき職業に就いている人についても手厳しいことを言っているので、読んでてスカッとした。2015/10/12
コウメ
39
芸能人知らないからイメージができなかった。女子アナウンサーのことが多かったけど。誰?だめだこりゃ2019/09/24
焼きそばん
34
続編の方がよりターゲットが絞られて、掘り下げられているのでこちらの方が好きです。世代的にも近く、共感できる部分が多かったです。言っていることは辛辣だけど、上から目線感が少なく、何だか面白くて好きですね。2017/06/17
ねこまんま
31
マツコの愛あふれる毒舌が炸裂。個人的に「そうは思わない」という人もいてるけど彼女(彼?)の言ってることは一貫してるから自分と意見が合わなくても納得できるのよね。政治家について語ってるところなんか、あまりにも真っ当な意見で逆にびっくりしてしまったわ。今回ツボにはまったのは、「アタシがいうこともないけど、宝塚の男役ってヘンだよね」の章。同感です。いや、男役だけじゃなく女役もヘンです。この人は基本謙虚な人なんで、その奥ゆかしさが単なる「オカマキャラ」の持つ図々しさとは違って人気があるんじゃないかな 2015/09/02
Mayumi Hoshino
28
再読。実家本。マツコさんが色々な有名人について語っているもの(語ったのは2012年)。紗栄子について語っているパートが印象的で、そしてその眼差しが優しくて好き。ダルビッシュとの離婚時に話題になった養育費について、世間からは高すぎる!と非難の的になったけど、「子供には父親と同じレベルの生活を送る権利がある。(ダルビッシュにとっては)はした金で養育費が済むような前列を作っちゃダメ」と。女性政治家にありがちな「名誉男性」っぷりを語ったところも、今読むとより興味深い。2016/08/13