内容説明
江戸城中を揺るがした佐野善左衛門の刀傷騒ぎのあと、尚武館から姿を消した松浦弥助は、自らが手にかけた薮之助の遺髪を懐に忍ばせ、伊賀泉下寺を目指していた。一方江戸では、坂崎磐音が月に一度の墓参のため忍ヶ岡の寒松院を訪れていた。その帰路、竹屋ノ渡し場に立った磐音は、向こう岸から近付く乗合船に思わぬ人物の姿を認め…。超人気書き下ろし長編時代小説第四十七弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
177
居眠り磐音江戸双紙 「失意ノ方」47巻。最終巻の50巻迄あと3冊、「失意ノ方」はそのためのおさらいか、磐音と奈緒備後関前からの始まり、江戸での磐音、佐々木玲圓と田沼意次の確執、六間堀界隈の人々、尚武館の門弟、辰平、利次郎、弥助、霧子の将来等々がさりげなく描かれているような次巻も楽しみ。2015/01/02
文庫フリーク@灯れ松明の火
99
表紙は磐音と、仇敵のあの方なのか。史実は動かない、故に追い落とされた後の「仇敵」と、再び言葉交わす場面を想像してしまう。神君家康公より授けられた佐々木家の「用明」も、その時点までには明らかになるのだろう。50巻まで残り3冊。『獣の奏者』の上橋菜穂子さんは、さまざまなエピソードを描くことはいくらでもできたが、「物語の佇まい」壊す「余分の一滴」加えることは、決してしたくなかった、と「あとがき」に記されております。「余分の一滴」を加えすぎた『居眠り磐音』・・但し、そのお陰で、魅力的な脇役が予想外の楽しみを→2014/12/12
むらKみ
77
田沼意次との磐音が相対したシーンは、今までの出来事を回想することができて楽しめました。 奈緒と子供たちの安息の地は、江戸になりそうですね。 どのような結末を迎えるのか。いよいよクライマックスへ。48巻を早く読まねば(^-^) 2015/01/21
tengen
73
前回の結末、悲しみは如何ばかりか。 迷いを抱えながら里を目指す傷心の弥助。 そして江戸では、鹿島神陰流卜部派という御一行が登場、磐音裂帛の技が飛ぶ。 その頃、山形ではとうとう魔の手が奈緒の元へ。 ☆彡 初登場、胡散臭い老剣客と妖しげなその孫娘ひな。本筋には関係なし。 キリの良い50巻完了したいがための繋ぎか。。。2014/12/27
KAZOO
70
やっと最新号が出版されました。いよいよ最後の決着に向けての強敵の出現や奈緒のこと、さらに北尾重政という絵師のエピソードなども交えて話が進みます。また意次との対面場も用意されていて最後が近いことも予想されます。今後が楽しみです。2014/12/15