内容説明
天下に武名を轟かせた兵庫助も、すでに齢四十半ば。隠居後、二度目の妻珠との間に得た一子・七郎兵衛に剣才を見出し、その成長を心待ちにしていた。七郎兵衛の腕前は城下に瞬く間に広がり、主君徳川義直は家中より抜きの遣い手との二十番勝負を命じるが、父譲りの豪胆さで見事撃破。兵庫助は七郎兵衛に新陰流第五世を継がせる決意を固める。傑作長編時代小説、堂々の完結。
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年3月、和歌山市生まれ。東北大学法学部卒。78年、文明開化の時代の波涛のなかで滅びていく紀州の古式捕鯨を描いた『深重の海』で第79回直木賞を受賞。95年には『夢のまた夢』で第29回吉川英治文学賞を受賞。2005年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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