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双葉文庫
鬼の冠―武田惣角伝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 309p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575664249
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

身長150センチ足らずの体に気合いをみなぎらせ、見上げるような大男たちをバッタバッタと投げ飛ばす・・・。『会津の小天狗』の異名をとり、幕末から昭和まで駆け抜けた孤高の合気柔道家・武田惣角。その神がかった生涯に、歴史小説の大家・津本陽が迫る!

内容説明

身の丈五尺に足らぬ小さな体に気合を迸らせ、血気に逸る大男たちを軽々と投げ飛ばす。『会津の小天狗』の異名をとり、幕末から昭和まで駆け抜けた大東流合気柔術中興の祖・武田惣角。齢七十を過ぎても衰えを知らなかった神技の数々はいかにして生まれたのか。漂泊を重ねた孤高の武術家の真髄に迫る長編歴史小説。

著者等紹介

津本陽[ツモトヨウ]
1929年3月、和歌山市生まれ。東北大学法学部卒。78年、文明開化の時代の波涛のなかで滅びていく紀州の古武捕鯨を描いた『深重の海』で第79回直木賞を受賞。その後『明治撃剣会』で剣豪小説に新境地を開き、さらに織田信長を描いた『下天は夢か』など、長編歴史小説を意欲的に執筆し続けている。95年には『夢のまた夢』で第29回吉川英治文学賞を受賞。2005年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

30
大東流合気柔術宗家、武田惣角の一代記。いきなり何とか流と言われても馴染みの無い(自分もそのひとり)合気道創始者、植芝盛平の師となれば多少のイメージは涌くでしょうか。会津に生まれ戊辰戦争の戦場を走り回っていた少年が幼少より剣術に打ち込み、多勢のゴロツキを相手に立ち回り、瀕死の重傷から九死に一生を得た後、剣をすて合気の道を志す。そもそも合気道の技が不思議の固まりなので、武勇伝にしても、つかみどころが無かった(シャレにあらず)。あとは戦前は、ある程度の社会的高い地位に就く人は、武道を修していたと勉強になった。2014/02/11

藤瀬こうたろー

12
大東流合気柔術の達人であった武田惣角氏を描いた作品。明治初期から昭和初期の頃の話だけあって、小説仕立ての話になってしまっているけど触れたら投げられるといった合気の神髄を究めた人であったことは間違いないようです。この人の弟子に当たる佐川幸義氏を描いた「孤塁の名人」と併せて思ったのはこういう言葉で説明できない理を伝承するのが如何に難しいかということ。あと手裏剣も心得ていて武者修行中それを芸として見せて稼いだという話を読んで、本業の他にも秀でるものを身に付けるということは必要だなと妙なところで感心しました。2021/07/05

hiroy

4
人狼→鬼。ご存知、武田惣角伝。といっても知らない人は全く知らないこの人は、合気道のいわば創始者。魔法にしか見えないやり方で人をすっ転ばしたり、ひっくり返したりする。惣角を知ったのは獏先生「東天の獅子」、次いで敏先生「惣角流浪」。どちらも惣角の最期までを追ってないので今回は期待。結果、東天>流浪>本作。やはり格闘物はそれなりに経験している人が書いた方が面白いと再確認。陽先生が経験者なら申し訳ないが。同じ話が繰り返されて食傷気味。腕一本差し出すのはもういいっちゅうねん。神がかって宗教色が臭うのも好きではない。2013/08/31

Noboru Sugiyama

3
合気道を始めて一年経った頃に一度読んでいたのだが、引っ越しの際に失くしてしまった。最近古本屋で改めて買い直し、もう一度読み返してみた。当時気がつかなかった事が色々あって、合気道の理解が深まったのだなとちょっと嬉しくなった(^^;; 合気柔術の技を言葉にするのは難しい中、武田惣角の強さが表現されていた。さすが津本陽。2018/07/18

kawaken1216

2
夢枕獏の”東天の獅子”で武田惣角の際立った強さというか、片時も油断しない生き方に惹かれ、本書を購入。…が!東天の獅子では、自身の武技について口数少なく常時命懸けという姿勢(夢枕調アレンジ効き過ぎ?)が、本書ではお説教付きで技を惣角自身が解説! 強くなるまでの過程や警察を助けるためにヤクザとの交戦など面白いエピソードがあるだけに、主人公を先入観を持って読んでしまったのは残念。もう1度公平な視点で再読しようと思う。 あ、東天の獅子おススメです。2013/03/16

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