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二人だけで生きたかった―老夫婦心中事件の周辺

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  • サイズ B6判/ページ数 169p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575296488
  • NDC分類 081
  • Cコード C0095

内容説明

痴呆の妻(66歳)の介護の末、夫(77歳)は遺書を残して二人で故郷の近くの温泉地を巡り、入水自殺をしました。本書では、25日間の旅のあいだ揺れ続けた夫の気持ちや、妻に対する愛情を綿密な取材で追いました。老いた夫婦にとって本当の幸せとは何か…高齢化社会のあり方に一石を投じたドキュメンタリーです。

目次

第1章 偽名を使った老夫婦の旅
第2章 二人だけで生きる道を探して
第3章 故郷を遠巻きにするような旅
第4章 たとえ一分でもそばにいてやりたい
第5章 波穏やかな日本海
エピローグ ある日、愛する夫や妻が痴呆になったとしたら?
「静かに命を終わらせたお二人を、うらやましく思います」(インタビュー・永六輔さん)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃんみー

56
平成に入ったばかりの頃。77歳と66歳の夫婦が心中自殺をした。老老介護が叫ばれて久しいが、奥さんが痴呆症となり、仲睦まじく生きてきた二人の生活は一変。「二人だけで生きたかった」というそんな望みを叶えてあげられなかった今の日本社会。ただただ悲しくなって涙しました。その頃から30年余り経ちますが、今もまだ同じような気持ちでおられるご老人方もいらっしゃるのだろうと思います。色々な制度ができてきましたが、全てを網羅することは無理なのかなぁ。2017/03/30

岡本正行

21
難しいところだ。昨今は、平然と離婚したり、不倫したりするご時勢。かならずしも同一線上では考えれない男女の機微ではある。夫婦としての絆が強いと、一方が認知症やボケてくると、残った一方も、相方なしでは生きるのに耐えられない面は理解できる。さりとて死を択ばず、なんとしても生き抜くことも選択できるのではなかろうか、実態に会ってない人間の理想論、理屈である。つらいところだ。人間いつかは老いる、心身の不具合も次々と出てくる。子や孫に負担のかけない、衰え行く様を見せたくないのもわかる、でも生きるのもある、苦しいけど。2023/04/10

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

19
妻が認知症発症→夫が介護→思いつめて心中という事例について。金銭的な理由や周囲からの孤立だけではない死を選ぶ理由とは何か。2017/02/18

しげ

10
年を取るとこんなにも「生き方の選択肢」が減ってしまうのか、と思うと、正直、年なんて取りたくないなあ、と暗い気持ちになりました。2016/06/10

匙子

6
老夫婦心中事件。遺書を遺し、痴呆の妻を連れ夫は還らぬ旅に出る。この本は家族の誰かが昔読んでいたのか家にあったので読んだが読み進めるのが怖かった。日本は高齢社会が進んでる今読むべきだと思ったが、とてもページをめくる手が重い。辛い話だった。とても一言では言い表せない。2019/05/18

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