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憧れの女の子

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784575238099
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

「次は女の子を産むわ」そう宣言して産み分けに躍起になる妻。「本当にどうしても女の子を産まないと駄目なのか」妻の意志に、違和感が濃くなってゆく夫。お互いに心揺れる日々を過ごすなか、新たな命を授かる。果たして、その性別は?そして、夫婦がたどった道は―(表題作)。男女の日常に生じたさざ波から見える、人間の愛おしさ、つよさ―。深々とした余韻が胸に響きやまぬ傑作五編。

著者等紹介

朝比奈あすか[アサヒナアスカ]
1976年東京都生まれ。2000年、ノンフィクション『光さす故郷へ』を刊行。06年、第49回群像新人文学賞受賞作を表題作とした『憂鬱なハスビーン』で小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

131
人間の(特に女の)微妙で繊細な、名前の付けられない感情や心理を描いた短篇集。2篇目の『ある男女をとりまく風景』では、叙述トリックにまんまと騙されてしまった。この仕掛けがあるからこそ、よくある男女の物語にぐっと奥深さが増しているように思う。表題作『憧れの女の子』は、男女の産み分けをめぐる夫婦の温度差が、「女の子が欲しい」という妻の凄まじさを浮き彫りにさせている秀作。そのほか、弟の彼女、母と娘、ニューハーフなど、サラッと書かれているのに、あとからズシッとくる感じの作品が多かった。女だから分かる、みたいな。2013/08/01

ゆみねこ

96
5つの短編集。タイトル作、女の子を授かりたい敦子さんの気持ちと現実にちょっと笑えました。私は女の子3人を持つことが出来たけど、当時は田舎で暮らし跡継ぎで男児を期待される時代だったので。男と女、こういう描きかたで綴られた1冊、面白かったです。2020/02/17

あじ

81
男と女はダバダバダ ダバダバダ。性の溝は宇宙のヒミツ。それはチミツなハチミツ。ミスリード的なオチもあって思わず額をぺしり!いやーあれは見抜けない無理だ。なぜ〇〇〇〇なのかは引っ掛かったけれど。読み終えた後はコップの水をガブガブ。濃い味で喉が渇く。ジェンダーに鋭く切り込んだ作品ばかりを五編詰め合わせ。色も形も味もそれぞれに個性的。お茶請けに相性良し。次はどの「朝比奈あすか」をお取り寄せしようかな。2014/07/02

ミーコ

75
今まで読んだ朝比奈さんの中で 1番好きかも?1番ドキドキしたのは表題の「憧れの女の子」恋のお話かと思いきや・・・ 私も二人めも男の子なら…と真剣に悩みました。でも男の子って優しい。。 パパが悟を公園で叱る姿が印象的でした。四人めは・・・。2話めは騙されました~。弟の婚約者… 弟がいたら、こんな気分になるのかな❔ リボンは好みではなく 最後の話は 初子さんを想う勇造さんに 夫婦愛を感じ しんみり。短編集なのに読み応え たっぷりの1冊でした。2016/06/14

なゆ

72
『憧れの女の子』のタイトルの意味が、ラストにひしひしと伝わってくる表題作。次は絶対女の子を授かりたい妻と、違和感を感じつつ従う夫の温度差がリアルで、途中ヒヤヒヤ。『ある男女をとりまく風景』もフツーに読んでたら、びっくりさせられる。ああ、思い込みって…。あと、印象的だった『わたくしたちの境目は』は、切なくも暖かい気持ちに。息子一家との温泉旅行のなかで気付いた事…亡き妻をしみじみと思い出す良作。初読みの朝比奈さん、結構ズシッとしたテーマをさらさらっと読みやすく書かれている感じ。他の作品も気になるところ。2013/07/25

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